血液浄化部は、1999年4月に開設され、主に外来通院透析と入院中の急性・慢性腎不全患者さんの血液透析(I-HDF含む)及び腹膜透析の管理を行っています。さらに、神経・皮膚・血液・循環器疾患・膠原病・肝疾患、炎症性腸疾患などの特殊血液浄化療法も行っています。
血液浄化部のスタッフは、医師、臨床工学技士(CE)、看護師(Ns)、看護助手、事務員で構成されています。
透析患者さんは、腎疾患だけでなくその他合併症を併発されていることが多いため、総合病院の特長を活かし他科との連携を密にして日々、治療に当たっています。
当院血液浄化部では、CE・Nsともに透析中の患者管理を行っていることです。それぞれの視点で患者さんにとってよりよい透析治療を行えるよう研鑽を積み、協力して安全な透析治療を提供しています。
またもう一つの強みは、CEによるバスキュラー・アクセス管理(シャント管理)です。患者さんごとにステージを分け、定期的に視診・超音波エコーでの血流量測定を行い、異常を発見した際は、精密検査や処置に繋げていきます。年間100件程度実施しており、透析患者さんにとって最も大切な”シャント”をトラブルなく、1日でも長く大切に使えるよう注力しています。
血液透析という体外循環を安全に行うためには、慢性期治療だからこそ気付くことができる”いつもと何か違う”という感覚が大切で、その感覚が患者さんの変化を早期にキャッチできると考えます。
我々は、これからも多職種で連携し、透析医療を支えていきたいと考えています。
業務実績 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 |
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透析導入(人) | 23 | 19 | 26 | 21 | 25 |
PE/DFPP/LDL-A(回) | 19 | 18 | 23 | 22 | 23 |
白血球系細胞除去療法(CAP)(回) | 51 | 17 | 2 | 10 | 20 |
シャントエコー(件) | 106 | 137 | 140 | 118 | 110 |
腎機能の指標であるeGFR(mL/min/1.73m2)は、絶対的な値ではなく、普段から変動しており、その変動幅は相当大きく、また、個人差が大きいことを報告しております。このeGFR変動により、短期間(1~2年間程度)のeGFRの観察では腎予後不良な症例を見逃しやすく、当科では長期間eGFRをplotした、Long term eGFR plotを診療に用いています。
ご紹介の際に過去の検査結果(血清クレアチニンあるいはeGFRと測定年月日)をできるだけ多くご提供頂けると、
より正確な予後判定が可能となります。
役職 | 診療部長 (内科診療部長(腎臓内科部門)、臨床研修センター次長兼務) |
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学会認定医等資格 | 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医、日本腎臓学会専門医・指導医、日本透析医学会専門医・指導医 |
役職 | 医長 (内科医長兼務) |
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学会認定医等資格 | 日本内科学会認定内科医、総合内科専門医、日本腎臓学会専門医、日本透析医学会専門医、日本外科学会専門医、透析バスキュラーアクセスインターベンション治療医学会VAIVT認定専門医・血管内治療医 |
役職 | 医長 (内科医長兼務) |
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学会認定医等資格 | 日本内科学会認定内科医、総合内科専門医、日本腎臓学会専門医、日本透析医学会専門医 |
役職 | 医員 |
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学会認定医等資格 |
血液浄化部技師長 吉村 規子
血液浄化部参事 木村 啓志
臨床工学技士13名(兼務あり)、看護師5名、看護助手1名、事務1名
「日本における血液透析の治療方法と患者さんの予後についての調査」に参加しております。