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循環器内科 主な疾患(心房細動)

心房細動

臓器名 心臓
臓器の特徴・働き 心臓は胸のほぼ中央にある臓器で、大きさは握りこぶしほどです。全身に血液を送り出すポンプの役割を担っています。
病気の説明 正常な心臓は規則正しく、上の部屋(心房)と下の部屋(心室)が1:1に連動してリズミカルに収縮と弛緩を繰り返しています。心房細動という不整脈は、上の部屋(心房)が細かく震えたように動くだけで、ポンプの役割を果たさなくなり、下の部屋(心室)のみがバラバラなリズムで収縮します。ポンプの効率が悪くなって心不全になったり、心房の隅にある左心耳という袋小路に血栓を生じやすく、血栓が外れて飛んでいくと脳梗塞などの重大な病気を引き起こしたりすることがあり、放置せずにきちんと病院を受診することが大事です。
危険因子 高齢になるほど、また男性の方が女性よりも起こりやすく、喫煙、アルコール摂取、肥満などの生活習慣、高血圧症、糖尿病, メタボリックシンドローム、慢性腎臓病など動脈硬化と関係する病気、慢性肺疾患や甲状腺機能亢進症といった病気、心不全、冠動脈疾患、心臓弁膜症などの心臓病、など多くの要因が知られています。
症状 心臓がドキドキする、脈が乱れる、階段や坂道で息切れがする、胸が苦しいなどの症状を感じることがありますが、無自覚の場合もあります。不整脈が出たり止まったりする発作性心房細動と、不整脈が1週間以上続く持続性心房細動があり、心房細動が進行すると徐々に発作の持続時間が長くなり、発作性から持続性へと移行していきます。 初期の発作性であっても、自覚症状が無くても、心房細動の乱れた脈が原因で、心不全を起こしたり、心臓内に生じた血栓が脳に飛んで脳梗塞を発症したりすることがあります。
検査・診断 心電図、心臓超音波、ホルター(24時間)心電図検査などがあります。
最近では、apple watchのような デバイスでも心房細動を調べられるものが出ています。
治療 ①薬物治療…脳梗塞予防のための血液をサラサラにする薬、不整脈が起こらないようにする薬、 たとえ不整脈が起こっても脈が速くならないようにして動悸症状を和らげる薬、など。
②カテーテルアブレーション治療(肺静脈隔離術)…局所麻酔と静脈麻酔を組み合わせて、患者さんは寝ている間に治療を行います。足の付け根と肩の近くから静脈に細い管(カテーテル)を挿入し、心臓の中にカテーテルを進め、不整脈の原因となる異常な電気信号を絶縁状態にします。薬物治療よりも効果が高く、症状の改善、心不全や脳梗塞発症リスクの低減が期待できます。術後の経過がよければ薬剤を中止出来る場合があります。
この疾患における
当院のアピール
アブレーション治療は3泊4日の入院で、不整脈を専門とする経験豊富な医師(担当:今井)が治療を担当します。
病状や治療法の選択、治療結果等については丁寧に説明しますので、安心・納得して治療を受けて頂くことができます。 

 
  
   循環器内科の主な疾患画像    
アブレーション手術の画像