年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 197 | 103 | 122 | 149 | 316 | 571 | 1070 | 1913 | 1539 | 470 |
年齢は入院時の年齢で、90歳以上は1つの階級で示しています。
前年度(令和元年度)に比べ全体の患者数は減少し、
また、60歳以上の割合が約77%と前年度より4%増えた一方で、20歳未満が約5%と前年度より4%減っています。
これは新型コロナウイルスの感染拡大により、
入院制限を余儀なくされたことや、重症化しやすい高齢患者を多く受け入れてきたことなどが考えられます。
当院は滋賀県唯一の第一種感染症指定医療機関として、新型コロナウイルス感染症診療の最前線で、その役割を果たしてきました。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110280xx9900xx | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし |
129 | 9.87 | 11.04 | 0.00 | 66.57 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし |
89 | 23.83 | 20.51 | 21.35 | 84.85 | |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 手術なし |
74 | 15.18 | 13.00 | 4.05 | 78.18 | |
10007xxxxxx1xx | 2型糖尿病性(ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2①あり[インスリン] |
33 | 13.82 | 14.60 | 6.06 | 70.70 | |
180030xxxxxx0x | その他の感染症(真菌を除く。) 定義副傷病なし |
22 |
17.36 | 10.76 | 0.00 | 64.77 |
総合内科・救急診療科との連携により、肺炎などの一般的内科疾患に加え、糖尿病・内分泌、腎臓、血液の各専門医による専門性の高い医療を提供しております。
最も件数が多いのは、腎臓内科の分野になる慢性糸球体腎炎・慢性腎不全の症例です。
蛋白尿・血尿の精査には積極的に腎生検を行って治療方針を決定しています。
また、慢性腎臓病に対しては、腎予後改善に有効な1週間の教育入院プログラムを積極的に実施し、透析導入も行っております。
新型コロナウイルス感染症は、DPC(包括支払制度)の対象外となるため集計にはあがっておりませんが、
当院は滋賀県唯一の第一種感染症指定医療機関として、令和2年度は200件以上受け入れました。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080270xxxx0xxx | 食物アレルギー 手術・処置等1なし |
37 | 1.00 | 2.44 | 0.00 | 3.89 | |
080270xxxx1xxx | 食物アレルギー 手術・処置等1あり[小児食物アレルギー負荷検査] |
26 | 1.00 | 2.12 | 0.00 | 2.15 | |
010230xx99x00x | てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
16 | 5.13 | 7.48 | 0.00 | 8.63 | |
040090xxxxxx0x | 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病なし |
10 | 4.70 | 6.47 | 0.00 | 3.20 | |
180030xxxxxx0x | その他感染症(真菌を除く。) 定義副傷病なし |
- | - | 10.76 | - | - |
食物アレルギーの症例が最も多く、負荷検査を通常1日入院で行っています。
その他、神経疾患(てんかん・痙攣重積)など小児疾患全般を幅広く診療しています。
入院患者さんは呼吸器感染症、消化器感染症の症例が中心で、例年であればこれらの症例が上位を占めるのですが、令和2年度は大きく減少しました。
これは新型コロナウイルスの感染拡大により感染症対策が広く一般的に行われるようになったことが要因の一つであると考えられます。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 |
65 | 5.68 | 4.86 | 0.00 | 71.92 | |
060335xx02000x | 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
46 | 8.11 | 7.23 | 0.00 | 66.00 | |
060035xx99x6xx | 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2⑥あり [化学療法:ベバシズマブ] |
41 | 3.24 | 4.51 | 0.00 | 76.20 | |
060150xx03xxxx | 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 | 23 |
5.52 |
5.44 | 0.00 | 43.43 | |
060035xx99x5xx | 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2⑤あり [化学療法:オキサリプラチン] |
22 | 3.00 | 4.42 | 0.00 | 58.18 |
手術症例として多いのは、鼠径ヘルニア(腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術)、胆嚢炎・胆嚢結石症(腹腔鏡下胆嚢摘出術)、急性虫垂炎(腹腔鏡下虫垂切除術)です。
当科では体の負担の軽く回復の早い腹腔鏡手術を積極的に取り入れており、年々その比率は高まっています。
がんにおいても腹腔鏡手術を積極的に取り入れており、消化管のがんに対する腹腔鏡手術の施行率は県下トップクラスで豊富な経験を有しています。
また、当科では消化器がん、乳がんに対するガイドラインに基づいた化学療法(抗がん剤治療)を積極的に行っています。
患者さんのライフスタイルなどご希望に合わせた出来るだけ副作用の少ない治療法を提案します。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 | 88 | 29.83 | 25.09 | 71.59 | 82.22 | |
160760xx97xx0x | 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし |
37 | 6.38 | 5.18 | 0.00 | 53.22 | |
070230xx01xxxx | 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 |
19 | 30.84 | 23.36 | 10.53 | 73.79 | |
160980xx99x0xx | 骨盤損傷 手術なし 手術・処置等2なし |
17 | 19.24 | 19.06 | 76.47 | 83.82 | |
07040xxx01xxxx | 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 |
13 | 32.00 | 21.03 | 7.69 | 70.85 |
当院には救急部があるため多くの外傷患者さん(スポーツ外傷含む)が搬送されてきます。
大腿骨近位部骨折は、平均年齢82.22歳と高齢者に多く、治療後はリハビリ専門病院等へ転院されることも多くあります。
近年増加している高齢者の大腿骨近位部骨折に対しては、早期手術と地域連携パスを活用した回復期リハビリ病院との診療連携により、
安心で質の高い医療を提供する体制を構築しています。
関節軟骨のすり減りによる膝関節症や股関節症は、人工関節手術により疼痛の軽減・歩行機能の改善をはかっています。
手術後は平均3週間程度で退院が可能です。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
070341xx020xxx | 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。)頸部 脊椎固定術椎弓切除術、 椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合 を含む。)前方椎体固定等 手術・処置等1なし |
33 | 21.55 | 19.90 | 15.15 | 59.30 | |
07034xxx99xx0x | 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 手術なし 定義副傷病なし |
22 | 3.18 | 11.12 | 0.00 | 66.73 | |
070343xx97x0xx | 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり[椎弓切除] 手術・処置等2なし |
19 | 20.63 | 16.10 | 15.79 | 71.16 | |
160100xx99x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
18 | 10.56 | 8.18 | 16.67 | 72.44 | |
070350xx02xxxx | 椎間板変性、ヘルニア 椎間板摘出術 後方摘出術 | 17 | 13.12 | 14.28 | 0.00 | 57.47 |
最も多い症例は、頚部脊柱管狭窄症・変形性頚椎症の手術症例(椎弓切除術・椎弓形成術)、
2番目に多い症例は、神経根の圧迫(腰椎椎間板ヘルニアによる神経根症など)に対し行う神経ブロック、
3番目に多い症例は、腰部脊柱管狭窄症・変形性腰椎症の手術症例(椎弓切除術・椎弓形成術)です。
伝統的に脊椎脊髄疾患を数多く治療していますが、最近では傷が小さくてすむ頚椎椎弓形成術や顕微鏡下の腰椎手術、
さらに椎間板ヘルニアに対する治療選択肢として、椎間板内酵素注入療法や内視鏡手術にも対応しており、
個々の病態に応じて適切と思われる治療法を相談して提供していきます。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040040xx97x00x | 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
56 | 9.40 | 10.83 | 0.00 | 71.40 | |
040200xx01x00x | 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
16 | 7.75 | 10.08 | 0.00 | 44.63 | |
040200xx99x00x | 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
- | - | 9.18 | - | - | |
040030xx01xxxx | 呼吸器系の良性腫瘍 肺切除術 気管支形成を伴う肺切除等 | - | - | 9.10 | - | - | |
040150xx97x00x | 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
- | - | 29.23 | - | - |
最も多い症例は、肺がん・転移性肺腫瘍の手術症例です。
肺がんはほぼ全例に胸腔鏡を使用し、4cm 1ヶ所と1.5cm 2ヶ所の皮膚切開のみで肺葉切除を行います。
他院と比較して在院日数は短く、術後入院日数は4日を目標としています。(入院期間延長の8割は患者さんのご希望によるものです。)
手術侵襲の低い胸腔鏡下手術を治療の中心とし、早期の日常生活復帰・社会復帰を目指します。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050180xx02xxxx | 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 | 21 | 3.05 | 2.74 | 0.00 | 68.95 | |
050210xx97000x | 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、①,③あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
21 | 9.81 | 10.56 | 0.00 | 80.10 | |
110280xx02x00x | 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術吻合術その他の動脈等 手術・処置等2なし定義副傷病なし |
17 | 3.35 | 8.15 | 0.00 | 73.35 | |
050161xx9900xx | 解離性大動脈瘤 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし |
12 | 20.33 | 17.53 | 8.33 | 72.58 | |
050080xx0101xx | 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等2①あり[人工呼吸等] |
- | - | 22.56 | - | - |
下肢静脈瘤においては、小さな創での低侵襲な手術が可能な最新のレーザーを導入しております。
入院期間は3日程度で、日常生活へ早期復帰が図れます。
また、最近増加傾向にある透析患者さんに対し、内科(腎臓内科)と連携して血液透析のための内シャント造設術も行っております。
心筋梗塞・狭心症に対する冠動脈バイパス術や弁膜症に対する弁形成術・弁置換術、動脈瘤に対する人工血管置換術など、幅広く心臓血管手術を行っております。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
020110xx97xxx0 | 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 | 149 | 2.00 | 2.76 | 0.00 | 76.81 | |
020110xx97xxx1 | 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 | - | - | 4.95 | - | - | |
- | - | - | - | - | - | - |
白内障の手術症例が中心です。
白内障とは眼の中の水晶体が濁り視力が低下する病気です。
白内障手術は、この水晶体の濁りを取り除き、人工の水晶体を移植する手術を行います。
白内障の進行や他の合併症の有無によって個人差がありますが、通常の場合、手術時間は10~30分程度となっています。
入院期間は片眼で1泊2日です。また、健康な方で家族の協力が得られ通院が可能な方であれば日帰り手術も選択できます。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
03001xxx99x60x | 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2⑥あり[化学療法:セツキシマブ] 定義副傷病なし |
33 | 4.00 | 11.44 | 0.00 | 63.00 | |
030250xx991xxx | 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり [終夜睡眠ポリグラフィー] |
18 | 2.00 | 2.04 | 0.00 | 56.94 | |
030240xx99xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし | 14 | 7.93 | 5.63 | 0.00 | 40.21 | |
030400xx99xxxx | 前庭機能障害 手術なし | 11 | 5.64 | 4.94 | 0.00 | 58.64 | |
030230xxxxxxxx | 扁桃、アデノイドの慢性疾患 | 10 | 8.00 | 7.94 | 0.00 | 35.40 |
1番目に多い症例は、咽頭や喉頭など頭頸部がんの化学療法(抗がん剤治療)です。(繰り返し入院で実施した患者さんが数名あり、のべ件数が多くなりました。)
2番目は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の睡眠ポリグラフィー検査です。
睡眠ポリグラフィー検査とは、SASや各種の睡眠障害の診断をするために行う検査です。基本1泊2日の入院で、様々なセンサーを取り付け、
睡眠中の無呼吸(中枢性・閉塞性)や不整脈、合併症の有無について診断します。
当院では、耳鼻咽喉科および呼吸器内科にてPSG検査および治療(CPAP療法)のフォローアップを行っています。
3番目は急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍、4番目はめまい(メニエール病・末梢性めまい)、5番目は慢性扁桃炎の手術症例です。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
010060x2990401 | 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2④あり [エダラボン] 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 |
30 | 20.07 | 15.64 | 50.00 | 71.80 | |
010160xx99x00x | パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
25 | 21.60 | 18.20 | 4.00 | 80.84 | |
010060x2990201 | 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2②あり [脳血管リハビリテーション] 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 |
19 | 19.37 | 15.54 | 36.84 | 75.84 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし | 18 | 28.17 | 20.51 | 22.22 | 79.33 | |
010170xx99x00x | 基底核等の変性疾患 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
15 | 17.00 | 14.56 | 0.00 | 72.27 |
脳梗塞は発症時期やJCS・重症度により細かくDPCコードが分かれておりますが、当科全体としても脳梗塞の症例が最も多くなっています。
脳血管障害超急性期の患者に対しては、脳神経外科と連携して適応のある患者にはrt-PAによる血栓溶解療法や引き続いての血管内治療を行っています。
5割程度は転院となっていますが、脳卒中地域連携パスを活用し回復期リハビリテーション病院などと連携しながら診療を行っています。
パーキンソン病や進行性核上性麻痺・多系統萎縮症などこれらの神経難病については、地域の医療機関などと連携し在宅療養を推進しています。
また、脳梗塞の後遺症やパーキンソン病などの神経疾患を抱えている人は、誤嚥性肺炎を起こしやすいため症例も多くなっています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080010xxxx0xxx | 膿皮症 手術・処置等1なし | 30 | 12.47 | 12.87 | 6.67 | 70.93 | |
180060xx97xxxx | その他の新生物 手術あり | - | - | 6.27 | - | - | |
070010xx970xxx | 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1なし |
- | - | 4.76 | - | - | |
080090xxxxxxxx | 紅斑症 | - | - | 10.48 | - | - | |
080250xx9701xx | 褥瘡潰瘍 手術あり 手術・処置等1なし 手術・処置等2あり[重度褥瘡処置等] |
- | - | 45.88 | - | - |
最も多い症例は、蜂巣炎(ほうそうえん)の症例となっています。蜂巣炎とは、主に細菌感染が原因で皮膚の奥深い層に感染が生じた状態です。
蜂巣炎・帯状疱疹などの感染症では、入院治療も積極的に行っています。
湿疹、蕁麻疹、乾癬、中毒疹(薬疹を含む)は、重症度に応じて入院治療を行っています。
水疱症は原則として入院で治療を行います。
皮膚腫瘍については多くは通院で、場合によっては入院で治療を行います。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110080xx991xxx | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり [前立線針生検法] |
94 | 2.55 | 2.54 | 0.00 | 70.30 | |
11012xxx020x0x | 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 定義副傷病なし |
58 | 8.64 | 5.67 | 1.72 | 66.76 | |
110070xx03x0xx | 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし |
39 | 7.64 | 7.13 | 0.00 | 75.36 | |
110080xx01xxxx | 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 | 38 | 15.55 | 11.89 | 0.00 | 71.32 | |
110200xx02xxxx | 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 | 22 | 9.91 | 8.52 | 4.55 | 75.91 |
最も多い症例は、前立腺がんが疑われる場合などに行う検査「前立腺針生検法」です。
前立腺がんと確定され手術を行ったものが表中4番目の症例です。当院では2014年6月より「ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術」を開始し術後成績も良好です。
ロボット支援手術は、ロボット支援技術を加えることで複雑な手術手技をより安全に行うことを可能にした手術機器です。
患者さんにとっては、傷口が小さい・出血量が少ない・術後の痛みが軽く早期の社会復帰が可能というメリットがあります。
また、適応症例には腎がん・膀胱がんにも、ロボット支援手術を行います。
早期の膀胱がんには経尿道的切除を行っています。
尿路結石症や前立腺肥大症手術には積極的にレーザー手術を行っています。
いずれの手術においても低侵襲性と早期術後回復が期待でき、安全な治療を心がけています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040110xxxxx0xx | 間質性肺炎 手術・処置等2なし | 37 | 22.00 | 18.61 | 5.41 | 70.38 | |
040040xx9910xx | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり [経気管肺生検法] 手術・処置等2なし |
36 | 3.08 | 3.39 | 0.00 | 71.31 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし | 21 | 22.90 | 20.51 | 23.81 | 84.43 | |
040040xx99041x | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2④あり[化学療法あり放射線療法なし] 定義副傷病あり |
19 | 16.79 | 15.61 | 0.00 | 75.11 | |
040040xx99080x | 肺の悪性腫瘍手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2⑧あり[化学療法:ベバシマズ/ラムシルマブ] 定義副傷病なし |
17 | 14.35 | 9.40 | 0.00 | 68.88 |
当科では肺がん術後化学療法や、肺がん術後再発、進行肺がんに対する診療を中心に行っています。
肺の気管支鏡検査では、病変部位を確認し組織を採取します。採取した組織を検査し、悪性の有無や治療方針を決定します。
近年、肺がん診療ガイドラインは複雑化してきておりますが、患者さんの肺がんのタイプをさらに詳しく調べ、それに合わせた治療薬で治療を行います。
肺がん化学療法においては初回は入院で行いますが、その後は患者さんのライフスタイルにあわせ外来でも治療が可能です。
間質性肺炎は診療に難渋する疾患です。速やかに診断するために呼吸器外科と連携し、積極的に胸腔鏡下肺生検法を行い診断しております。
誤嚥性肺炎は平均年齢が84.43歳となっているように高齢者に多い疾患です。飲み込む機能(嚥下機能障害)が低下し、食べ物や唾液などが誤って気道内に入ってしまうことから発症する肺炎です。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050050xx0200xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、①,②あり 手術・処置等2なし |
94 | 5.06 | 4.44 | 1.06 | 70.18 | |
050130xx9900xx | 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし |
67 | 19.54 | 17.23 | 1.49 | 82.87 | |
050050xx9910xx | 狭心症 慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1①あり[心臓カテーテル法] 手術・処置等2なし |
50 | 3.36 | 3.07 | 0.00 | 72.42 | |
050070xx01x0xx | 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし |
46 | 5.17 | 4.95 | 0.00 | 70.43 | |
050050xx9920xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1②あり [心臓カテーテル法+冠動脈血流予備能測定検査加算等] 手術・処置等2なし |
44 | 3.89 | 3.26 | 2.27 | 73.30 |
循環器内科が対象としているのは、狭心症や心筋梗塞、心不全、不整脈発作、肺塞栓症など命に直結する疾患です。
当科の特色として、狭心症・心筋梗塞治療の中心となる「冠動脈インターベンション治療(PCI)」を、30年前からコンスタントに行い長期的なアフターケアをしています。
通常の入院期間は、心臓カテーテル検査で2~3日(表中3番目5番目)、経皮的冠動脈形成術で4~5日程度(表中1番目)です。
不整脈に対する「カテーテルアブレーション」も2016年4月から開始し、症例数を増やしています。
通常の入院期間は、アブレーション治療は4~5日程度(表中4番目)の入院です。
これらの病気は高血圧や動脈硬化を原因としていることが多く、急性期を乗り越えた後も食事や運動など生活習慣に気をつけて自己管理していかねばなりません。
「心臓リハビリテーション」など、医師だけでなく看護師や理学療法士、管理栄養士、薬剤師などでチームを作って、ご自宅に帰っての生活をサポートします。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060100xx01xxxx | 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 |
301 | 2.72 | 2.66 | 0.00 | 69.36 | |
060340xx03x00x | 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし |
71 | 11.35 | 9.53 | 2.82 | 76.65 | |
060190xx99x0xx | 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし |
47 | 8.45 | 8.83 | 0.00 | 73.02 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし |
44 | 31.59 | 20.51 | 29.55 | 85.05 | |
060050xx030xxx | 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)等 手術・処置等1なし |
39 | 6.87 | 7.96 | 0.00 | 73.79 |
最も件数の多い症例は、大腸ポリープ(腫瘍)に対する内視鏡的切除術(ポリペクトミー・EMR)です。治療は当日入院で1泊2日から2泊3日を標準としています。
2番目に多い症例は、総胆管結石・胆管炎に対する内視鏡的治療(除去術・破砕術)で、また3番目は虚血性腸炎です。
虚血性腸炎とは、大腸に血流障害が生じ、突然の腹痛、それに続く下痢・下血がみられます。高齢者に多い疾患です。
このような消化器系救急疾患には、当院の救急外来や外科と密に連携して、24時間体制で対応しています。
それぞれの専門分野のエキスパートが切磋琢磨しながら、すべての消化器疾患をチーム全体で診療する体制をとっています。
初発 | 再発 | 病期分類基準(※) | 版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | 37 | - | - | 16 | - | 33 | 1 | 7,8 |
大腸癌 | 12 | 25 | 41 | 69 | 18 | 49 | 1 | 7,8 |
乳癌 | 17 | 22 | - | - | - | 12 | 1 | 8 |
肺癌 | 36 | 10 | 20 | 35 | - | 77 | 1 | 7,8 |
肝癌 | - | - | 13 | - | - | 63 | 1 | 7,8 |
※病期分類基準 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大癌について、初発患者のUICC TNM分類による患者数、および再発患者の患者数を示しています。(患者数は延患者数)
UICC TNM分類とは、癌の進行度を示す分類法の一つです。
がんがどのくらいの大きさになっているか(T)、周辺のリンパ節に転移しているか(N)、別の臓器への転移はあるか(M)、
この3つの要素を組み合わせてStageが0~IVに決められます。Stageの数値が大きいほどがんが進行している状態です。
(この表にはStage0上皮内癌の件数は記載しておりません。)
当院は「滋賀県地域がん診療連携支援病院」の指定を受けています。
「予防から緩和までがんに強い病院」として
健診センターでの早期発見から、内視鏡および外科的手術治療、化学療法、放射線治療そして緩和ケアにいたるまで、
すべての領域のすべてのステージのがんに、一貫した密度の高いがん診療を提供しています。
各領域の専門医が、からだに優しい高度な鏡視下手術を積極的に行っております。
適応症例には積極的にロボット支援手術も行っています。
患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | - | - | - |
中等症 | 27 | 17.93 | 75.04 |
重症 | 10 | 28.60 | 83.90 |
超重症 | - | - | - |
不明 | - | - | - |
肺炎の重症度分類「A-DROP」スコアを用いて分類しています。
Age(年齢)…男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration(脱水)…BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration(呼吸)…SpO2‹=90%(PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害)…意識障害あり
Pressure(収縮期血圧)…収縮期血圧90 mmHg以下
5点満点で、1項目該当するごとに1点
軽症:0点 中等症:1~2点 重症:3点
超重症:4~5点の場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。
20歳以上で、肺炎球菌など主に細菌性の肺炎が集計の対象です。ウイルス性や誤嚥による肺炎は含まれておりません。
市中肺炎とは、日常生活をしている人に発症した肺炎をいいます。
中等症が最も多く全体の約61%を占めており、約73%が中等症以下です。
重症度が上がるにつれて平均年齢も上がり、平均在院日数も延びる傾向にあります。
症状は発熱・咳・痰など様々ですが、体力・免疫力が低下した高齢者では症状が現れにくく急激に進行することもあるので、いつもと様子が違うなど気になる症状があれば早めに受診しましょう。
また、市中肺炎の患者は前年度(令和元年度)より大きく減少しました。新型コロナウイルスの感染拡大により感染症対策が広く一般的に行われるようになったことが要因の一つであると考えられます。
ICD10 | 発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|---|
I63$ | 3日以内 | 134 | 28.66 | 77.10 | 47.18 |
I63$ | その他 | - | - | - | - |
およそ94%が発症日から3日以内の入院です。
脳卒中は日本人の死亡原因の上位であり、死亡は免れたとしても重い後遺症が残る可能性のある病気です。
しびれる、ろれつが回らないなど脳卒中が疑われる症状があれば、一刻も早く受診をしましょう。
脳卒中の治療は早ければ早いほど効果が上がります。
入院患者のおよそ半数は引き続きリハビリ目的等で専門病院へ転院されています。
当院では、脳神経内科・脳神経外科・救急診療科・放射線科・リハビリテーション科と協力し、
急性期病棟での入院診療や大津市内の急性期病院・回復期リハビリ病院、療養型病院、大津市医師会、保健所との連携のもと
脳卒中連携パスの運用を開始し、集中的かつ包括的なチーム診療に取り組んでいます。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K672-2 | ①腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 61 | 2.48 | 23.82 | 4.92 | 67.48 | |
K634 | ②腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) | 49 | 1.51 | 3.20 | 0.00 | 70.71 | |
K719-3 | ③腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 | 26 | 4.27 | 13.31 | 0.00 | 67.42 | |
K718-21 | ④腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) | 24 | 0.71 | 3.83 | 0.00 | 43.04 | |
K6113 | ⑤抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用 植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) |
22 | 3.68 | 5.59 | 0.00 | 66.73 |
①は胆嚢炎・胆嚢結石症・胆嚢ポリープ、②は鼠径ヘルニア(脱腸)、③は大腸がん、④は急性虫垂炎(盲腸)に対する手術です。⑤は抗がん剤を効率的に投与するための機器を皮膚の下に埋め込む手術です。
『キズの小さな腹腔鏡手術を積極的に取り入れています』
キズが小さく痛みの少ない患者さんに優しい内視鏡手術を、麻酔科の協力のもと食道がん、胃がん、大腸がん、肝がんなどの悪性疾患、胆石症、食道裂孔ヘルニアや鼠径ヘルニア、腹壁ヘルニアなどの良性疾患、さらに虫垂炎や急性胆のう炎、腸閉塞などの救急症例を含め、可能な限り積極的に施行できる体制を整えています。
また、2019年11月より開始した直腸がんに対するロボット支援手術において、2020年11月には施設基準認定がされました。より精確で回復の早い手術を心掛けております。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0461 | ①骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) | 76 | 2.61 | 24.93 | 60.53 | 80.12 | |
K0821 | ②人工関節置換術(肩、股、膝) | 34 | 1.32 | 28.79 | 8.82 | 72.71 | |
K0462 | ③骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) | 30 | 3.70 | 18.27 | 13.33 | 58.90 | |
K0811 | ④人工骨頭挿入術(肩、股) | 28 | 3.79 | 26.00 | 71.43 | 81.71 | |
K0483 | ⑤骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕,下腿) | 26 | 2.19 | 7.31 | 0.00 | 50.85 |
①③は各部位における骨折部分(体内)に対し、プレート・ボルト・ワイヤー等を挿入し、骨が接合するまで固定する手術、
②④は関節機能を司る骨が骨折や変形してしまった際に人工関節に取り替え、関節機能の再建を図る手術、⑤は①③で使用した挿入物を骨の接合確認後に除去する手術です。
外傷、関節外科、手外科・末梢神経外科について、最新の治療法を積極的に取り入れています。
低侵襲手術を各領域に取り入れ、術後は急性期リハビリテーションを提供し、早期での社会復帰を目指して治療しています。
近年、地域の高齢化に比例し、大腿骨近位部骨折が増加しています。早期手術と、地域連携パスを活用した、回復期リハビリ病院との診療連携により、安心で質の高い医療を提供する体制を構築しています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K1425 | ①脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) | 29 | 7.62 | 19.41 | 17.24 | 70.07 | |
K1426 | ②脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) | 24 | 6.13 | 22.88 | 29.17 | 63.54 | |
K1342 | ③椎間板摘出術(後方摘出術) | 17 | 1.53 | 10.59 | 0.00 | 57.47 | |
K164-2 | ④慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 17 | 3.24 | 18.71 | 23.53 | 79.76 | |
K1781 | ⑤脳血管内手術(1箇所) | 11 | 1.73 | 23.27 | 18.18 | 63.27 |
脊柱は体を保持する、移動を助ける、脊髄・神経を保護するといった重要な役割を担っています。
しかし、外傷、炎症、変形、変性、腫瘍などが原因で、不安定性、変形、痛み、麻痺を引き起こし、本来の役割を果たせなくなる場合があります。その役割を取り戻すために、病態に合わしあらゆる方法で椎骨の間を固定する①②③の手術を行っています。
伝統的に脊椎脊髄疾患を数多く治療していますが、最近では傷が小さくてすむ頚椎椎弓形成術や顕微鏡下の腰椎手術、さらに圧迫骨折に対する経皮的椎体形成術ならびに変形側弯症に対する脊柱固定術により良好な成績を上げています。
④は慢性硬膜下血腫に対する手術です。慢性硬膜下血腫は、高齢者に多くみられ、外傷などにより数週間から数ヶ月後に硬膜とくも膜の間にできた血腫によって脳が圧迫される病気です。
頭皮を切開し頭蓋骨に小さな穴をあけ(穿頭)、血腫を抽出、さらに洗浄、ドレナージ(排液)を行います。
⑤は脳動脈瘤に対する手術です。脳の動脈のある部分がコブ状に膨らんだものを脳動脈瘤と呼びます。
このコブは血流に押され、膨らみ、破裂してしまう場合があります。それを未然に防ぐために、大腿部の付け根(鼠径部)や右肘の動脈よりカテーテル(細い管)を挿入し、透視下にて脳動脈や頚部動脈の病変部に進め、コブが血流で押されないように塞栓します。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K514-21 | ①胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) | 26 | 2.69 | 5.92 | 0.00 | 72.31 | |
K514-23 | ②胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) | 24 | 2.46 | 7.46 | 0.00 | 70.75 | |
K5131 | ③胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) | 16 | 3.50 | 3.25 | 0.00 | 44.63 | |
K5132 | ④胸腔鏡下肺切除術(その他) | 13 | 2.46 | 5.54 | 0.00 | 64.62 | |
K514-22 | ⑤胸腔鏡下悪性腫瘍手術(区域切除) | - | - | - | - | - |
①②⑤は肺がん・転移性肺がんの切除手術、③気胸に対する切除手術、④は肺良性腫瘍の切除手術です。
手術侵襲を少なく、治療効果は大きくなるような手術を心掛けています。
肺がんは、ほぼ全例に胸腔鏡を使用し、通常4cm1カ所と1.5cm2カ所の皮膚切開のみで肺葉切除を行います。肉体的労働の方以外は退院直後から、手術前とほぼ同様の社会生活が可能です。
さらに、2021年8月には肺がんに対するロボット支援手術の施設基準認定がされ、より精確で回復の早い手術を心掛けております。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K617-4 | ①下肢静脈瘤血管内焼灼術 | 21 | 1.29 | 1.00 | 0.00 | 69.00 | |
K6121イ | ②末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) | 19 | 1.95 | 1.74 | 0.00 | 74.68 | |
K5972 | ③ペースメーカー移植術(経静脈電極) | 16 | 3.56 | 8.00 | 6.25 | 78.25 | |
K5522 | ④冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) | - | - | - | - | - | |
K597-2 | ⑤ペースメーカー交換術 | - | - | - | - | - |
①は下肢静脈瘤に対して、非常に径の細い光ファイバーを静脈に挿入し、その先端からレーザー光を照射して、内側から静脈を閉塞する治療法です。当院では、最新の低侵襲な血管内レーザー治療を導入しております。
②は腎機能悪化による人工透析を行うための血管吻合手術です。
人工透析をするためには、血液を体外に導いて透析で浄化後に体内に戻します。血液量が少ないと透析ができませんので、動脈と静脈を吻合して内シャント(太い血管)を作成することにより、十分な血液量を確保して、満足な透析ができるようにします。
③は房室ブロック・洞不全症候群等の主に脈拍が遅くなる疾患に対するの治療法の一つです。
心臓に電気を送る装置(ペースメーカー)とリード線を体内に留置し、リード線を通じて心拍動を起こさせて、脈拍を安定させることを目的とした手術です。
⑤はその設置したペースメーカーのバッテリー消耗等に対し行う手術です。
④狭心症や心筋梗塞に対し行う手術です。
狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患は、心臓の筋肉に必要な栄養や酸素を運ぶ血管(冠動脈)が細くなってしまう、または詰まってしまうことにより、心臓に十分な血液が送られなくなることによって起こります。血液の流れをスムーズにするために、
胸を開いて詰まってしまっている冠動脈の先に迂回路(バイパス)を作ることで心臓の筋肉の血流不足を改善します。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K2821ロ | ①水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) | 150 | 0.00 | 1.02 | 0.00 | 76.82 | |
- | - | - | - | - | - | - | |
- | - | - | - | - | - | - |
①は白内障に対し行われる手術です。
白内障手術は、水晶体の濁りを取り除き、人工の水晶体を移植する手術を行います。白内障の進行や他の合併症の有無によって個人差がありますが、通常の場合、手術時間は10~30分程度となっています。
入院期間は片眼で1泊2日です。また、健康な方で家族の協力が得られ通院が可能な方であれば日帰り手術も選択できます。
白内障の手術件数が圧倒的に多いですが、そのほか翼状片手術、眼瞼手術なども行っています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K3772 | ①口蓋扁桃手術(摘出) | 10 | 1.00 | 6.80 | 0.00 | 32.70 | |
K340-5 | ②内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) | - | - | - | - | - | |
K368 | ③扁桃周囲膿瘍切開術 | - | - | - | - | - | |
K374-2 | ④鏡視下咽頭悪性腫瘍手術(軟口蓋悪性腫瘍手術を含む) | - | - | - | - | - | |
K394-21 | ⑤鏡視下喉頭悪性腫瘍手術(切除) | - | - | - | - | - |
①は慢性扁桃炎に対する摘出術です。
耳鼻咽喉科では、耳・鼻・のど・頸部の臓器(唾液腺や甲状腺)を扱います。重要な機能を多く含む領域を扱うことから、治療においては根治性と機能温存をいかに両立できるかが大きな課題となります。
慢性副鼻腔炎に対しては、患者さんのダメージを最小限に抑える内視鏡手術を行っています。咽頭・喉頭がんに対しては、外切開を行わずに、内視鏡を用いて経口的に腫瘍を摘出できるようになったため、患者さんのダメージを最小限におさえることができます。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7811 | ①経尿道的尿路結石除去術(レーザー) | 70 | 5.23 | 6.67 | 4.29 | 67.97 | |
K8036イ | ②膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) | 39 | 1.69 | 4.95 | 0.00 | 75.36 | |
K843-4 | ③腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) | 38 | 2.74 | 11.82 | 0.00 | 71.32 | |
K783-2 | ④経尿道的尿管ステント留置術 | 36 | 1.42 | 8.31 | 0.00 | 73.39 | |
K841-21 | ⑤経尿道的レーザー前立腺切除術(ホルミウムレーザー) | 19 | 2.58 | 7.16 | 5.26 | 76.37 |
ダヴィンチ(ロボット支援)やレーザー等、低侵襲で最新の術式を積極的に導入しています。多くの手術で2~3週間程度の入院期間で治療が可能です。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5493 | ①経皮的冠動脈ステント留置術(その他) | 62 | 2.21 | 3.31 | 1.61 | 71.00 | |
K5951 | ②経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) | 38 | 1.50 | 3.61 | 0.00 | 72.68 | |
K5463 | ③経皮的冠動脈形成術(その他) | 19 | 2.16 | 2.53 | 0.00 | 66.47 | |
K616 | ④四肢の血管拡張術・血栓除去術 | 18 | 3.17 | 6.61 | 5.56 | 72.83 | |
K5491 | ⑤経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) | 14 | 0.29 | 12.71 | 0.00 | 66.50 |
①③⑤は狭心症や心筋梗塞に対して、その原因となっている冠動脈の狭窄・閉塞部を血管の中からバルーンおよび、ステントで拡張する治療です。
②は心房細動・粗動や上室性頻拍や心室性頻拍発作などの不整脈に対して、血管の中から特殊なカテーテル(アブレーションカテーテル)を心臓内に到達させ、カテーテルから高周波電流を流し不整脈の回路を焼灼することによって発作の元を封じる治療です。
④は下肢の歩行障害や血流不全や足指の難治性潰瘍、腎性高血圧に対して、その原因となっている動脈の狭窄・閉塞を血管の中からバルーンやステントで拡張する治療です。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
患者用 パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7211 | ①内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) | 282 | 0.11 | 1.60 | 0.00 | 69.51 | |
K688 | ②内視鏡的胆道ステント留置術 | 60 | 2.57 | 14.03 | 3.33 | 78.07 | |
K6532 | ③内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 (早期悪性腫瘍粘膜下層) |
34 | 0.97 | 8.47 | 0.00 | 75.12 | |
K6871 | ④内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) | 31 | 0.94 | 7.16 | 3.23 | 76.29 | |
K697-31ロ | ⑤肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(2cm以内のもの)(その他のもの) | 31 | 1.06 | 4.61 | 0.00 | 72.45 |
①は大腸ポリープに対し内視鏡を用いて切除する手術です。治療当日入院で1泊2日から2泊3日を標準としています。大腸はポリープの好発部位であるため、手術件数が最も多くなっています。
②は胆管狭窄・胆管炎・総胆管結石に対し行います。胆管の狭窄部に結石が詰まり胆管炎等を引き起こすため、狭窄部にステントを用いて拡張する手術です。
③は早期胃癌に対し粘膜下層まで内視鏡を用いて切除する手術です。
④は総胆管結石の除去目的や、②の胆道ステント留置術のための補助や、十二指腸乳頭狭窄の狭窄部位解除を行うために内視鏡を用いて十二指腸乳頭を切開する手術です。
⑤は肝悪性腫瘍に対し、超音波で観察しながら、皮膚を通して電極針を腫瘍の中心に挿入し、ラジオ波という電流を通電させ、腫瘍を壊死させる手術です。
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | 36 | 0.56 |
異なる | 56 | 0.87 | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 21 | 0.33 |
異なる | 12 | 0.19 |
◆敗血症
敗血症の原因は感染です。体の中に細菌(病原体)が繁殖し、組織や臓器を障害し、敗血症を引き起こします。
原因のほとんどが、肺の感染症(肺炎)、尿路感染症、皮膚および腸管の感染などと関係しています。
また、高齢者や悪性腫瘍・糖尿病・自己免疫性疾患などの病気がある方は、敗血症になるリスクが高くなります。
敗血症は、ICUでの全身管理が必要な場合もあり、ショックや著しい臓器障害をきたす場合は死に至る重篤な疾患です。
当院では、発症患者の約20%が死亡退院となっています。
入院契機と「同一」とは、入院時には発症しており、その病気を治療目的として入院した場合、
入院契機と「異なる」とは、併発していたか入院中に発症した場合などが考えられます。
◆手術・処置等の合併症
手術・処置後の合併症には細心の注意を払っておりますが、どうしても一定の割合では起こり得ます。
ただし、合併症といっても術後の縫合不全や創部感染といったものだけではなく、
この分類の中には、人工関節のゆるみや透析シャント狭窄など長い時間の経過とともに起きてしまうものもあります。
また、造影剤ショックなど適正に投与された薬剤によるアレルギー反応も、この分類に含まれます。
入院契機と「同一」とは手術・処置後後日入院となった場合、入院契機と「異なる」とは入院中に発症した場合などが考えられます。
2021/09/30 | 2020年度DPCデータに基づく『病院情報の公表』アップしました。
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