病院の案内

2021年度

2021年度 市立大津市民病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

年齢階級別退院患者数

ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 266 102 151 204 383 687 1,082 2,056 1,471 500

年齢は入院時の年齢で、90歳以上は1つの階級で示しています。
最も多いのが70代で、次いで80代、60代となり、60歳以上の患者が全体の約74%を占めています。
前年度(2020年度)に比べ全体の患者数は増えていますが、新型コロナウイルス感染症流行前と比べるとまだ少なくなっています。
当院は滋賀県唯一の第一種感染症指定医療機関として、最前線でその役割を果たしてきました。
重症化リスクの高い高齢患者を中心に新型コロナウイルス感染症の患者を多く受け入れていますが、若年層の割合も増えており幅広い年齢層の診療を行っております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

ファイルをダウンロード

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全
手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし
135 9.27 10.39 0.00 66.61
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎手術なし 手術・処置等2なし  88 23.10 20.57 21.59 84.41
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 83 16.48 13.14 10.84 78.11
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上)手術・処置等2なし 34 24.50 19.22 17.65 74.21
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)
手術・処置等2 インスリン注射
21 12.62 14.41 4.76 69.24

総合内科・救急診療科との連携により、肺炎などの一般的内科疾患に加え、糖尿病・内分泌、腎臓、血液の各専門医による専門性の高い医療を提供しております。

最も多い症例は、腎臓内科の分野になる慢性糸球体腎炎・慢性腎不全の症例です。
蛋白尿・血尿の精査には積極的に腎生検を行って治療方針を決定しています。
また、慢性腎不全に対しては透析の導入から食事・生活指導など1週間の教育入院プログラムを実施しています。

次に多い誤嚥性肺炎は、食べ物等を飲み込む嚥下機能が低下した高齢者に多い疾患です。
さまざまな疾患を併せ持つ高齢患者さんに対しては、病気を総合的にとらえQOL(生活の質)を最大限に考えた全人的医療を提供しています。

「新型コロナウイルス感染症」の患者数は、DPC(包括支払制度)の対象外となるためこの集計にあがっておりませんが、
当院は滋賀県唯一の第一種感染症指定医療機関として、2021年度は500件以上と多くの入院を受け入れてきました。

心療内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒)
手術・処置等2なし 定義副傷病なし 
20 3.55 3.70 5.00 37.30
170040xxxxxxxx 気分[感情]障害 - - 15.81 - -
161070xxxxx01x 薬物中毒(その他の中毒)
手術・処置等2なし 定義副傷病「誤嚥性肺炎」
- - 7.17 - -
170020xxxxxx1x 精神作用物質使用による精神及び行動の障害
定義副傷病「うつ状態」
- - 5.38 - -

睡眠薬や抗不安薬など医薬品の多量服用による救急入院が多く、精神状態および身体状態が安定した後に退院となります。
切迫した精神状態にある患者さん(重症な不安、抑うつ、自殺願望など)や、行動管理が必要な患者さんなど、緊急に入院治療が必要な方は、適切な入院先へご紹介します。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
080270xxxx0xxx 食物アレルギー 手術・処置等1なし 37 1.03 2.35 0.00 4.51
080270xxxx1xxx 食物アレルギー
手術・処置等1 小児食物アレルギー負荷検査
31 1.00 2.13 0.00 2.61
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 27 5.48 5.95 0.00 1.56
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他)
定義副傷病なし
19 5.37 5.83 0.00 1.68
180030xxxxxx0x その他感染症(真菌を除く。)定義副傷病なし 14 4.57 10.47 0.00 1.21

食物アレルギーの症例が最も多く、負荷検査を通常1日入院で行っています。
 次に多い症例が、ウイルス性肺炎などの呼吸器感染症になります。
その他、神経疾患(てんかん・痙攣重積)、低身長に対する2泊3日入院の成長ホルモン分泌刺激試験など小児疾患全般を幅広く診療しています。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上)ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 73 5.82 4.74 0.00 69.52
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等
手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし
41 9.98 7.11 0.00 67.76
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 32 7.50 5.40 0.00 42.88
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 20 7.35 6.25 0.00 56.55
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術
(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等
手術・処置等1なし
20 10.90 10.15 0.00 66.05

最も症例が多かったのは鼠径ヘルニア(腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術)で、次いで胆嚢炎・胆嚢結石症(腹腔鏡下胆嚢摘出術)、急性虫垂炎(腹腔鏡下虫垂切除術)となります。
当科では体の負担が軽く回復の早い腹腔鏡手術を積極的に取り入れており、年々その比率は高まっています。
がんにおいても腹腔鏡手術を積極的に取り入れており、適応症例にはロボット支援手術も行っています。
あらゆる消化器疾患に対する外科治療を安全に提供することをモットーに消化器内科と連携して日々診療にあたっています。
急性虫垂炎などの緊急消化器疾患には24時間オンコール体制をとり、地域の緊急医療を支えています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 109 30.02 25.32 66.97 84.40
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 35 6.34 4.99 2.86 62.51
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。)人工関節再置換術等 21 40.38 23.02 9.52 74.24
160835xx01xx0x 下腿足関節周辺の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、
手舟状骨等 定義副傷病なし
15 30.07 20.03 6.67 52.60
160700xx97xx0x 鎖骨・肩甲骨の骨折 手術あり 定義副傷病なし 14 4.79 5.99 0.00 52.86

当院には救急部があるため多くの外傷患者さん(スポーツ外傷含む)が搬送されてきます。
最も症例数が多い大腿骨近位部骨折は、平均年齢84.40歳と高齢者に多く、治療後は多くの患者さんがリハビリ等のため専門病院へ転院されています。
近年増加している高齢者の大腿骨近位部骨折に対しては、早期手術と地域連携パスを活用した回復期リハビリ病院との診療連携により、
安心で質の高い医療を提供する体制を構築しています。
また、骨粗鬆症を有する大腿骨近位部骨折患者に対して、骨折を繰り返さないよう二次性骨折の予防にも取り組んでおります。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
070341xx020xxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。)頸部
脊椎固定術、椎弓切除術、 椎弓形成術
(多椎間又は多椎弓の場合を含む。)前方椎体固定等
手術・処置等1なし
33 18.33 19.76 12.12 59.64
07034xxx99xx0x 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。)手術なし 定義副傷病なし 32 4.13 11.37 3.13 67.84
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎
その他の手術〔 背椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(多椎間又は多椎弓の場合を含む。)椎弓切除 等〕
手術・処置等2なし
28 17.39 15.77 7.14 71.50
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 21 20.05 19.34 76.19 81.33
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎
脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等
手術・処置等2なし
20 23.05 20.31 5.00 70.85

当院の脳神経外科は長年、頚部や腰部の脊柱管狭窄症・変形性脊椎症など脊椎脊髄疾患を主として数多く治療してまいりましたが、
今後は整形外科で対応していただくことになりました。
2022年度からは、脳血管障害・頭部外傷・脳腫瘍などほとんどの脳病変について、それぞれの患者さんにとって最良の診療を受けられるよう体制を整えています。

呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 手術あり
手術・処置等2なし 定義副傷病なし
37 9.59 10.47 2.70 71.86
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等
手術・処置等2なし 定義副傷病なし
- - 9.86 - -
080240xx97xxxx 多汗症 手術あり - - 3.00 - -

当科では肺がんの症例が最も多く、胸腔鏡下手術による治療を積極的に行っています。
侵襲の少ない胸腔鏡下手術や区域切除術によりなるべく多くの肺を残すなど高齢の患者さんに対しても負担の少ない治療を提供しています。
また体への負担が少ない分、早期の日常生活・社会復帰を目指すことができます。

心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 29 2.93 2.75 0.00 71.31
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全
動脈形成術、吻合術 その他の動脈等
手術・処置等2なし 定義副傷病なし
18 3.33 7.87 0.00 74.39
050080xx0101xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。)
ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等
手術・処置等1なし 手術・処置等2 中心静脈・人工呼吸
13 28.23 21.93 7.69 69.23
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり
手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし
定義副傷病なし
12 6.92 10.24 0.00 82.33
050080xx0111xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。)
ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等
手術・処置等1 心臓カテーテル法による諸検査
手術・処置等2 中心静脈・人工呼吸
- - 34.25 - -

下肢静脈瘤においては、小さな創での低侵襲な手術が可能なレーザーを導入しております。入院期間は3日程度で、日常生活へ早期復帰が図れます。
また、最近増加傾向にある透析患者さんに対し、内科(腎臓内科)と連携して血液透析のための内シャント造設術も行っております。
心筋梗塞・狭心症に対する冠動脈バイパス術や弁膜症に対する弁形成術・弁置換術、動脈瘤に対する人工血管置換術など、幅広く心臓血管手術を行っております。

産婦人科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 11 13.91 8.31 0.00 71.64
- - - - - - -
- - - - - - -

骨盤臓器脱とは、骨盤底筋群の支持組織によって支えられている子宮や膀胱等の骨盤臓器が、出産や加齢とともに支持組織が損傷したり弛むことにより、膣の内側から下がってきたり出てくる女性特有の疾患です。
腹腔鏡下での手術のため、従来の術式に比べ侵襲が少なく、再発率が低いとされています。
入院期間は2週間程度で、体の負担の軽く回復の早い腹腔鏡下手術を積極的に取り入れております。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 194 2.02 2.71 0.00 75.39
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし - - 2.94 - -
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり片眼 - - 5.36 - -
020280xx99xxxx 角膜の障害 手術なし - - 16.29 - -
020350xx99x1xx 脈絡膜の疾患 手術なし 手術・処置等2 アフリベルセプト - - 2.49 - -

白内障の手術症例が中心です。
白内障とは眼の中の水晶体が濁り視力が低下する病気です。
白内障手術は、この水晶体の濁りを取り除き、人工の水晶体を移植する手術を行います。
白内障の進行や他の合併症の有無によって個人差がありますが、通常の場合、手術時間は10~30分程度となっています。
入院期間は片眼で1泊2日です。また、健康な方で家族の協力が得られ通院が可能な方であれば日帰り手術も選択できます。

耳鼻咽喉科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 終夜睡眠ポリグラフィー 32 2.00 2.03 0.00 50.81
03001xxx99x60x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 セツキシマブ
定義副傷病なし
13 4.00 9.32 0.00 62.46
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患  13 9.15 7.84 0.00 34.38
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 12 8.25 7.03 0.00 62.08
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 12 4.00 4.92 0.00 64.58

1番目に多い症例は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の睡眠ポリグラフィー検査です。
睡眠ポリグラフィー検査とは、SASや各種の睡眠障害の診断をするために行う検査です。基本1泊2日の入院で、様々なセンサーを取り付け、
睡眠中の無呼吸(中枢性・閉塞性)や不整脈、合併症の有無について診断します。
当院では、耳鼻咽喉科および呼吸器内科にてPSG検査および治療(CPAP療法)のフォローアップを行っています。
 2番目は咽頭や喉頭など頭頸部がんの化学療法(抗がん剤治療)です。(数名の患者さんが繰り返し入院にて実施したため件数が多くなりました。)
3番目は慢性扁桃炎、4番目は耳や鼻、喉頭咽頭等の腫瘍の摘出手術、5番目はめまい(メニエール病・末梢性めまい)の症例です。

脳神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)
手術なし 手術・処置等1なし
手術・処置等2 エダラボン 定義副傷病なし
発症前Rankin Scale 0、1又は2
44 18.66 15.63 36.36 69.84
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 19 9.89 7.22 10.53 60.00
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)
手術なし 手術・処置等1なし
手術・処置等2 脳血管リハビリテーション
定義副傷病なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2
18 17.11 15.57 22.22 72.11
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 18 21.06 20.57 5.56 78.11
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)
手術なし 手術・処置等1なし
手術・処置等2 エダラボン 定義副傷病1「心房細動及び粗動」
発症前Rankin Scale 0、1又は2
13 17.00 17.48 30.77 75.00

脳梗塞は発症時期やJCS・重症度により細かくDPCコードが分かれておりますが、当科全体としても脳梗塞の症例が最も多くなっています。
脳血管障害超急性期の患者に対しては、脳神経外科と連携して適応のある患者にはrt-PAによる血栓溶解療法や引き続いての血管内治療を行っています。
  3~4割程度は転院となっていますが、脳卒中地域連携パスを活用し回復期リハビリテーション病院などと連携しながら診療を行っています。
続いて、てんかん発作による救急入院症例が多くなっています。
また、脳梗塞の後遺症やパーキンソン病など神経難病の患者さんは、誤嚥性肺炎を起こしやすいため症例も多くなっています。
その他、パーキンソン病や進行性核上性麻痺・多系統萎縮症などこれらの神経難病については、地域の医療機関などと連携し在宅療養を推進しています。
  

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 24 13.13 13.07 8.33 67.58
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 9.22 - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等
手術・処置等2なし
- - 7.68 - -
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 定義副傷病なし - - 10.47 - -

最も多い症例は、蜂巣炎(ほうそうえん)の症例となっています。蜂巣炎とは、主に細菌感染が原因で皮膚の奥深い層に感染が生じた状態です。
蜂巣炎・帯状疱疹などの感染症では、入院治療も積極的に行っています。
皮膚の悪性腫瘍に対しても入院治療を行っておりますが、必要に応じて高次施設とも随時連絡を取り紹介いたします。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1  前立線針生検法 83 2.84 2.50 0.00 73.08
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 60 10.08 8.23 3.33 76.23
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし
定義副傷病なし
48 7.04 5.56 0.00 62.48
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 37 15.54 11.63 2.70 72.27
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 34 7.62 7.02 0.00 71.88

最も多い症例は、前立腺がんが疑われる場合などに行う検査「前立腺針生検法」です。
前立腺肥大症や尿路結石症手術には積極的にレーザー手術を行っています。

前立腺がんと確定され手術を行ったものが表中4番目の症例です。当院では2014年6月より「ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術」を開始し術後成績も良好です。
ロボット支援手術は、ロボット支援技術を加えることで複雑な手術手技をより安全に行うことを可能にした手術機器です。
患者さんにとっては、傷口が小さい・出血量が少ない・術後の痛みが軽く早期の社会復帰が可能というメリットがあります。
また、適応症例には腎がん・膀胱がんにも、ロボット支援手術を行います。

早期の膀胱がんには経尿道的切除を行っています。
 いずれの手術においても低侵襲性と早期術後回復が期待でき、安全な治療を心がけています。

呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 42 24.12 18.42 4.76 75.52
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 経気管肺生検法
手術・処置等2なし
35 3.34 3.30 0.00 71.11
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 28 23.43 20.57 35.71 85.71
040040xx99041x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし
手術・処置等2 化学療法あり放射線療法なし 
定義副傷病「好中球減少症」
18 21.22 14.96 0.00 71.56
0400801299x000 肺炎等(市中肺炎かつ15歳以上65歳未満) 手術なし
手術・処置等2なし
定義副傷病なしA-DROP スコア0 
17 7.18 9.49 0.00 47.82

当科では肺がん術後化学療法や、肺がん術後再発、進行肺がんに対する診療を中心に行っています。
肺の気管支鏡検査では、病変部位を確認し組織を採取します。採取した組織を検査し、悪性の有無や治療方針を決定します。
近年、肺がん診療ガイドラインは複雑化してきておりますが、患者さんの肺がんのタイプをさらに詳しく調べ、それに合わせた治療薬で治療を行います。
肺がんの化学療法においては初回は入院で行いますが、その後は患者さんのライフスタイルにあわせ外来でも治療が可能です。

間質性肺炎は診療に難渋する疾患です。速やかに診断するために呼吸器外科と連携し、積極的に胸腔鏡下肺生検法を行い診断しております。

誤嚥性肺炎とは、飲み込む機能が低下し、食べ物や唾液などが誤って気道内に入ってしまうことから発症する肺炎です。
平均年齢が85.71歳となっているように高齢者に多く、転院率も高くなっています。
当院では医師・看護師・言語聴覚士・歯科衛生士・管理栄養士などにより構成された摂食嚥下チームがあり、
脳卒中や高齢などにより摂食嚥下機能に障害のある患者さんに、誤嚥性肺炎や窒息などのリスクを回避し、安全においしく食べることを支援します。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等
手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 
90 4.80 4.36 0.00 72.02
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 75 20.24 17.35 1.33 84.64
050050xx9910xx 狭心症 慢性虚血性心疾患 手術なし
手術・処置等1 心臓カテーテル法による諸検査
手術・処置等2なし
64 2.95 3.06 0.00 71.89
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術
手術・処置等2なし
57 4.75 4.79 0.00 68.72
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし
手術・処置等1
心臓カテーテル法による諸検査+冠動脈血流予備能測定検査等
手術・処置等2なし
40 2.98 3.27 0.00 73.75

循環器内科が対象としているのは、狭心症や心筋梗塞、心不全、不整脈発作、肺塞栓症など命に直結する疾患です。
当科の特色として、狭心症・心筋梗塞治療の中心となる「冠動脈インターベンション治療(PCI)」を、30年前からコンスタントに行い長期的なアフターケアをしています。
通常の入院期間は、心臓カテーテル検査で2~3日(表中3番目5番目)、経皮的冠動脈形成術で4~5日程度(表中1番目)です。
不整脈に対する「カテーテルアブレーション」も2016年4月から開始し、症例数を増やしています。通常の入院期間は、アブレーション治療は4~5日程度(表中4番目)の入院です。
これらの病気は高血圧や動脈硬化を原因としていることが多く、急性期を乗り越えた後も食事や運動など生活習慣に気をつけて自己管理していかねばなりません。
「心臓リハビリテーション」など、医師だけでなく看護師や理学療法士、管理栄養士、薬剤師などでチームを作って、ご自宅に帰っての生活をサポートします。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術
307 2.68 2.65 0.00 68.64
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等
手術・処置等2なし 定義副傷病なし
57 7.42 9.21 1.75 73.67
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 38 24.95 20.57 13.16 86.89
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 38 10.18 7.96 0.00 74.18
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 38 8.11 7.70 0.00 66.53

最も多い症例は、大腸ポリープ(腫瘍)に対する内視鏡的切除術(ポリペクトミー・EMR)です。治療は当日入院で1泊2日から2泊3日を標準としています。
2番目は総胆管結石・胆管炎に対する内視鏡的治療(除去術・破砕術)で、3番目が誤嚥による肺炎、4番目が胃がん対する内視鏡的切除術(EMR・ESD)、5番目が大腸憩室出血・結腸憩室炎の症例です。

それぞれの専門分野のエキスパートが切磋琢磨しながら、すべての消化器疾患をチーム全体で診療する体制をとっています。
消化管出血、急性胆管炎をはじめとした消化器系救急疾患に対しても、当院のERおおつ(救急外来)や外科と常に密に連携して、24時間で対応しています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類基準(※) 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 36 - 14 29 11 15 1 8
大腸癌 19 24 34 29 26 22 1 8
乳癌 35 13 - - - - 1 8
肺癌 26 - 29 42 - 62 1 8
肝癌 - - - - - 48 1 8

※病期分類基準 1:UICC TNM分類

5大癌について、初発患者のUICC TNM分類による患者数、および再発患者の患者数を示しています。(患者数は延患者数)
UICC TNM分類とは、癌の進行度を示す分類法の一つです。
がんがどのくらいの大きさになっているか(T)、周辺のリンパ節に転移しているか(N)、別の臓器への転移はあるか(M)、
この3つの要素を組み合わせてStageが0~IVに決められます。Stageの数値が大きいほどがんが進行している状態です。
(この表にはStage0上皮内癌の件数は記載しておりません。)

当院は「滋賀県地域がん診療連携支援病院」の指定を受けています。 
健診センターでの早期発見から、内視鏡および外科的手術治療、化学療法、放射線治療そして緩和ケアにいたるまで、
すべての領域のすべてのステージのがんに一貫した密度の高いがん診療を提供しています。
各領域の専門医が、からだに優しい高度な鏡視下手術を積極的に行っております。
適応症例には積極的にロボット支援手術も行っています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

ファイルをダウンロード

患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 15 7.87 50.20
中等症 23 12.00 74.22
重症 - 16.88 82.88
超重症 - 19.50 89.50
不明 - 0.00 0.00

肺炎の重症度分類「A-DROP」スコアを用いて分類しています。
  Age…男性70歳以上、女性75歳以上
  Dehydration…BUN 21mg/dL以上または脱水あり
  Respiration…SpO2‹=90%(PaO2 60Torr 以下)
  Orientation…意識障害あり
  Pressure…収縮期血圧90 mmHg以下
 5点満点で、1項目該当するごとに1点
軽症:0点  中等症:1~2点  重症:3点  超重症:4~5点 ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症

18歳以上で、肺炎球菌など主に細菌性の肺炎が集計の対象です。COVID-19などウイルス性や誤嚥による肺炎は含まれておりません。
また、市中肺炎とは、日常生活をしている人に発症した肺炎をいいます。


中等症が最も多く全体の約半数の48%を占めています。約79%が中等症以下です。
重症度が上がるにつれて平均年齢も上がり、平均在院日数も延びる傾向にあります。
体力・免疫力が低下した高齢者では症状が急激に進行することもあるので、いつもと様子が違うなど気になる症状があれば早めに受診しましょう。
 

脳梗塞の患者数等

ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 141 25.18 74.56 36.99
その他 - - - -

およそ96%と殆どの患者さんが発症日から3日以内の入院です。
脳卒中は日本人の死亡原因の上位であり、死亡は免れたとしても重い後遺症が残る可能性のある病気です。
しびれる、ろれつが回らないなど脳卒中が疑われる症状があれば、一刻も早く受診をしましょう。
脳卒中の治療は早ければ早いほど効果が上がります。

入院患者の3~4割は引き続きリハビリ目的等で転院されます。
当院では、脳神経内科・脳神経外科・救急診療科・放射線科・リハビリテーション科と協力し、
急性期病棟での入院診療や大津市内の急性期病院・回復期リハビリ病院、療養型病院、大津市医師会、保健所との連携のもと
脳卒中連携パスの運用を開始し、集中的かつ包括的なチーム診療に取り組んでいます。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

ファイルをダウンロード

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K672-2 ①腹腔鏡下胆嚢摘出術 77 2.97 8.35 2.60 65.81
K634 ②腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 59 1.58 3.25 0.00 67.59
K718-21 ③腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 33 0.48 5.97 0.00 41.91
K719-3 ④腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 20 7.40 21.75 10.00 71.85
K740-21 ⑤腹腔鏡下直腸切除術・切断術 切除術 17 7.00 15.88 11.76 73.41

①は胆嚢炎・胆嚢結石症・胆嚢ポリープ、②は鼠径ヘルニア(脱腸)、③は急性虫垂炎(盲腸)、④は大腸がん、⑤は直腸がんに対する手術で、いずれも腹腔鏡手術です。
体の負担の軽く回復の早い腹腔鏡手術を積極的に取り入れています。
 がん治療には特に力を入れており、大腸がん、肝がん、膵がんなど各領域で専門医による最先端のがん治療体制を整えています。
また、2019年11月からはロボット支援下の直腸癌手術も開始し、より精確で回復の早い手術を心掛けております。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K0461 ①骨折観血的手術 肩甲骨,上腕,大腿 86 2.53 23.37 52.33 77.95
K0811 ②人工骨頭挿入術 肩、股 51 4.51 26.22 72.55 83.57
K0462 ③骨折観血的手術 前腕,下腿,手舟状骨 47 2.87 15.49 6.38 62.30
K0821 ④人工関節置換術 肩、股、膝 34 1.76 33.41 8.82 71.53
K0483 ⑤骨内異物(挿入物を含む)除去術 前腕,下腿 25 1.00 2.48 0.00 57.60

①③は各部位における骨折部分(体内)に対し、プレート・ボルト・ワイヤー等を挿入し、骨が接合するまで固定する手術、
②④は関節機能を司る骨が骨折や変形してしまった際に人工関節に取り替え、関節機能の再建を図る手術、
⑤は骨折の手術で使用した挿入物を骨の接合確認後に除去する手術です。
 
低侵襲手術を各領域に取り入れ、術後は急性期リハビリテーションを提供し、早期での社会復帰を目指して治療しています。
近年、地域の高齢化に比例し、大腿骨近位部骨折が増加しています。早期手術と、地域連携パスを活用した、回復期リハビリ病院との診療連携により、安心で質の高い医療を提供する体制を構築しています。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K1425 ①脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(多椎間又は多椎弓の場合を含む)椎弓切除
39 3.38 15.36 10.26 69.54
K1426 ②脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(多椎間又は多椎弓の場合を含む)椎弓形成
25 2.36 20.84 24.00 63.48
K1423 ③脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術
(多椎間又は多椎弓の場合を含む)後方椎体固定
23 5.43 21.62 13.04 71.30
K164-2 ④慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 23 0.70 14.09 26.09 79.17
K1342 ⑤椎間板摘出術 後方摘出術 15 2.73 11.33 0.00 52.33

脊柱は体を保持する、移動を助ける、脊髄・神経を保護するといった重要な役割を担っています。
しかし、外傷、炎症、変形、変性、腫瘍などが原因で、不安定性、変形、痛み、麻痺を引き起こし、本来の役割を果たせなくなる場合があります。その役割を取り戻すために、病態に合わしあらゆる方法で椎骨の間を固定するのが①②③⑤の手術です。
当院の脳神経外科は長年、このように脊椎脊髄疾患を主として数多く治療してまいりましたが、今後は当院整形外科で対応、また病態によっては専門医へご紹介させていただきます。
2022年度からは、脳血管障害・頭部外傷・脳腫瘍などほとんどの脳病変について、それぞれの患者さんにとって最良の診療を受けられるよう体制を整えています。

呼吸器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K514-22 ①胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 区域切除 14 2.36 7.36 0.00 70.86
K514-23 ②胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 13 2.69 7.08 7.69 67.85
K514-21 ③胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 12 2.67 4.83 0.00 75.67
K5131 ④胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) - - - - -
K5132 ⑤胸腔鏡下肺切除術 部分切除 - - - - -

①②③は肺がん・転移性肺がんの切除手術、④気胸に対する切除手術、⑤は肺良性腫瘍の切除手術です。
手術侵襲を少なく、治療効果は大きくなるような手術を心掛けています。
肺がんは、ほぼ全例に胸腔鏡を使用することにより、従来の胸を大きく切る開胸手術に比べ、通常4cm1カ所と1.5cm2カ所の皮膚切開のみで行うことができます。
また術後の痛みの軽減だけでなく、内視鏡で拡大された様子を確認しながら行われるため、より安全で質の高い手術を提供することができます。
さらに、2021年8月には肺がんに対するロボット支援手術の施設基準認定がされ、より精確で回復の早い手術を心掛けております。

心臓血管外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K617-4 ①下肢静脈瘤血管内焼灼術 25 0.88 1.00 0.00 70.48
K6121イ ②末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 18 1.11 1.11 0.00 75.44
K5551 ③弁置換術 1弁のもの 11 11.73 28.64 9.09 67.55
K5552 ④弁置換術 2弁のもの - - - - -
K597-2 ⑤ペースメーカー交換術 - - - - -

①は下肢静脈瘤に対して、非常に径の細い光ファイバーを静脈に挿入し、その先端からレーザー光を照射して、内側から静脈を閉塞する治療法です。当院では、低侵襲な血管内レーザー治療を導入しております。
②は腎不全に対する代替え療法として行う人工透析に必要なシャントを作成する手術です。一般的には上肢の動脈と静脈を吻合して内シャント(太い血管)を作成することにより、人工透析が可能となります。
③④は心臓の弁の機能不全に対し、人工弁の置き換えをおこなう手術です。
心臓には4つの弁があり、血液の逆流防止の役割を担っています。その弁が機能不全を起こすことで狭窄や閉鎖不全となり、心臓機能が低下してしまいます。それを防ぐため、機能不全を起こした弁を新しい人工弁へ置き換える手術です。
⑤は設置したペースメーカーのバッテリー消耗等に対し行う手術です。

産婦人科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K865-2 腹腔鏡下仙骨膣固定術 11 2.55 10.36 0.00 71.64
- - - - - - -
- - - - - - -

子宮や膀胱が出産や加齢などにより骨盤外に出てくる骨盤臓器脱に対する手術です。
腹腔鏡にて子宮体部を摘出し、膣を手術用メッシュで包み込み補強してからつり上げて、仙骨に固定することで骨盤臓器脱を治療します。
腹腔鏡にて手術を行うことで、体の負担が軽く回復が早いため入院期間は平均2週間程度となります。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K2821ロ ①水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 192 0.00 1.02 0.00 75.46
K2191 ②眼瞼下垂症手術 眼瞼挙筋前転法 - - - - -
K2822 ③水晶体再建術 眼内レンズを挿入しない場合 - - - - -

①は白内障に対し行われる手術です。
白内障手術は、水晶体の濁りを取り除き、人工の水晶体を移植する手術を行います。白内障の進行や他の合併症の有無によって個人差がありますが、通常の場合、手術時間は10~30分程度となっています。
入院期間は片眼で1泊2日です。また、健康な方で家族の協力が得られ通院が可能な方であれば日帰り手術も選択できます。
白内障の手術件数が圧倒的に多いですが、そのほか翼状片手術、眼瞼手術なども行っています。

耳鼻咽喉科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K3772 ①口蓋扁桃手術 摘出 15 1.53 6.47 0.00 32.60
K340-5 ②内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) - - - - -
K4571 ③耳下腺腫瘍摘出術 耳下腺浅葉摘出術 - - - - -

①は慢性扁桃炎に対する摘出術です。
耳鼻咽喉科では、耳・鼻・のど・頸部の臓器(唾液腺や甲状腺)を扱います。重要な機能を多く含む領域を扱うことから、治療においては根治性と機能温存をいかに両立できるかが大きな課題となります。
慢性副鼻腔炎に対しては、患者さんのダメージを最小限に抑える内視鏡手術を行っています。咽頭・喉頭がんに対しては、外切開を行わずに内視鏡を用いて経口的に腫瘍を摘出できる場合があり、患者さんのダメージを最小限におさえることができます。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K841-21 ①経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術 
ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの
61 3.00 7.62 6.56 76.15
K7811 ②経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 57 4.07 5.61 1.75 63.51
K8036イ ③膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 37 2.84 4.68 0.00 71.89
K843-4 ④腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 37 2.62 11.92 2.70 72.27
K783-2 ⑤経尿道的尿管ステント留置術 26 1.08 5.54 0.00 68.85

①は前立腺肥大症に対して、内視鏡の先に付いたレーザーメスで肥大した患部を切除する手術です。
②は腎結石症・尿管結石症に対して、尿道からカテーテルを挿入し、レーザーにて結石を破砕した後に、カテーテルにて結石を取り除く手術です。
③は比較的小さい膀胱がんに対して、内視鏡下で病巣を取り除く手術です。
④は前立腺がんに対するダヴィンチ(ロボット支援)を用いた全摘手術です。2014年からロボット支援手術を中心に、精確で回復の早い手術を心掛けております。
⑤は尿管狭窄に対して、尿道から拡張用カテーテルを挿入して尿道狭窄を解除し、留置用カテーテル(チューブ・管)を留置することで排尿障害などの深刻な合併症のリスクを低減させる手術です。
 ダヴィンチ(ロボット支援)やレーザー等、低侵襲で最新の術式を積極的に導入しています。多くの手術で2~3週間程度の入院期間で治療が可能です。

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K5493 ①経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 61 3.07 2.95 1.64 71.79
K5951 ②経皮的カテーテル心筋焼灼術 
心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの
49 1.12 2.86 0.00 70.80
K5492 ③経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの 27 0.22 17.30 7.41 69.41
K616 ④四肢の血管拡張術・血栓除去術 24 2.13 3.67 0.00 73.29
K5463 ⑤経皮的冠動脈形成術 その他のもの 10 1.00 2.10 0.00 72.50

①③⑤は狭心症や心筋梗塞に対して、その原因となっている冠動脈の狭窄・閉塞部を血管の中からバルーンおよび、ステントで拡張する治療です。
②は心房細動・粗動や上室性頻拍や心室性頻拍発作などの不整脈に対して、血管の中から特殊なカテーテル(アブレーションカテーテル)を心臓内に到達させ、カテーテルから高周波電流を流し不整脈の回路を焼灼することによって発作の元を封じる治療です。
④は下肢の歩行障害や血流不全や足指の難治性潰瘍、腎性高血圧に対して、その原因となっている動脈の狭窄・閉塞を血管の中からバルーンやステントで拡張する治療です。

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K7211 ①内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 
長径2センチメートル未満
283 0.29 1.64 0.00 69.14
K688 ②内視鏡的胆道ステント留置術 47 1.91 12.64 2.13 77.57
K721-4 ③早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 39 0.95 5.59 0.00 70.67
K6532 ④内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 
早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術
37 1.14 8.11 0.00 74.30
K6871 ⑤内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 27 1.30 6.63 3.70 75.41

①は大腸ポリープに対し内視鏡を用いて切除する手術です。治療当日入院で1泊2日から2泊3日を標準としています。大腸はポリープの好発部位であるため、手術件数が最も多くなっています。
②は胆管狭窄・胆管炎・総胆管結石に対し行います。胆管の狭窄部に結石が詰まり胆管炎等を引き起こすため、狭窄部にステントを用いて拡張する手術です。
③は①より大きな腫瘍に対し、病変を分割することなく一括で切除します。粘膜下に液体を注入して粘膜を浮かせ、高周波電気メスでがんを確認しながら、確実に病変を切除できます。
④は早期胃癌に対し粘膜下層まで内視鏡を用いて切除する手術です。
⑤は総胆管結石の除去目的や、②の胆道ステント留置術のための補助や、十二指腸乳頭狭窄の狭窄部位解除を行うために内視鏡を用いて十二指腸乳頭を切開する手術です。
 

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 31 0.45
異なる 62 0.90
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 21 0.30
異なる - -

◆敗血症

敗血症の原因は感染です。体の中に細菌(病原体)が繁殖し、組織や臓器を障害し、敗血症を引き起こします。
原因のほとんどが、肺の感染症(肺炎)、尿路感染症、皮膚および腸管の感染などと関係しています。
また、高齢者や悪性腫瘍・糖尿病・自己免疫性疾患などの病気がある方は、敗血症になるリスクが高くなります。
敗血症は、ICUでの全身管理が必要な場合もあり、ショックや著しい臓器障害をきたす場合は死に至る重篤な疾患です。
当院では、発症患者の1割程度が死亡退院となっています。

入院契機と「同一」とは入院時には発症しており、その病気を治療目的として入院した場合、
入院契機と「異なる」とは併発していたか入院中に発症した場合などが考えられます。

前年度(2020年度)と比べて症例数および発生率は、特に大きく変わっておりません。

◆手術・処置等の合併症

手術・処置後の合併症には細心の注意を払っておりますが、どうしても一定の割合では起こり得ます。
ただし、合併症といっても術後の縫合不全や創部感染といったものだけではなく、
この分類の中には、透析シャント狭窄など時間の経過とともに起きてしまうものも含まれます。

入院契機と「同一」とは手術・処置後後日入院となった場合、入院契機と「異なる」とは入院中に発症した場合などが考えられます。

前年度(2020年度)と比べて症例数および発生率は、特に大きく変わっておりません。

更新履歴

2022/09/30 2021年度DPCデータに基づく『病院情報の公表』アップしました。
  • 厚生労働省「病院情報の公表の集計条件等」に基づき集計し、公表しております。
  • 2021年4月1日から2022年3月31日までの退院患者で一般病棟に入院した患者が対象(一部対象外あり)
  • 患者数が10未満の場合は「‐(ハイフン)」を表記しております。
  • 「診断群分類別患者数等」および「診療科別主要手術別患者数等」について
    集計上、上位の患者数が全て10件未満の診療科は表記しておりません。