病院の案内

2019年度

2019年度 市立大津市民病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 532 125 138 180 392 680 1353 2224 1697 415

年齢は入院時の年齢で、90歳以上は1つの階級で示しています。
60歳代から増加傾向にあり、最も多いのが70歳代、次いで多いのが80歳代となっています。
60歳以上の患者数が全体の約73%を占めております。
一方、2019年6月から分娩の受け入れを中止していることなどが影響してか、特に20歳代~40歳代の患者数の割合は前年度より減少しています。
小児全般の疾患も広く診療しており、幅広い年齢層に良質で安全な医療の提供に努めてまいります

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
110280xx99000x ①慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全
手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし
145 9.66 11.67 0.69 71.72
040081xx99x00x ②誤嚥性肺炎
手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし
77 36.52 20.84 29.87 86.81
110310xx99xx0x ③腎臓または尿路の感染症
手術なし 副傷病なし
52 15.00 12.58 7.69 76.10
130030xx99x40x ④非ホジキンリンパ腫
手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし
42 16.14 15.79 2.38 75.67
110280xx991x0x ⑤慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全
  手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし

26

8.81 7.00 0.00 53.65

①は慢性腎不全の症例で、食事・生活指導など1週間の教育入院プログラムを実施しているほか透析療法も行っています。
②は誤嚥性肺炎の症例で、平均年齢86.81歳と高齢者に多い疾患のため、治療後2~3割程度は転院されています。
③は尿路感染症、④は血液のがんである非ホジキンリンパ腫の化学療法(リツキシマブ投与)、⑤は腎生検の症例を主に示しています。
総合内科・救急診療科との連携により、肺炎などの一般的内科疾患に加え、糖尿病・内分泌、腎臓、血液の各専門医による専門性の高い医療を提供しております。
他科と比べ患者さんの平均年齢は比較的高いですが、特にさまざまな疾患を併せ持つ高齢患者さんに対しては病気を総合的にとらえQOL(生活の質)を最大限に考えた医療を提供しています。

心療内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
161070xxxxx00x ①薬物中毒(その他の中毒)
手術・処置等2なし 副傷病なし
14 2.93 3.52 0.00 38.86
161070xxxxx01x ②薬物中毒(その他の中毒)
手術・処置等2なし 副傷病あり
- - 8.23 - -
110290xx99x3xx ③急性腎不全
手術なし 手術・処置等23あり
- - 20.04 - -
170040xxxxxxxx ④気分[感情]障害 - - 17.98 - -
- - - - - - -

救急外来からの睡眠薬や抗不安薬などによる急性薬物中毒の症例が最も多いです。
 入院治療に関しては、専門病棟がないため原則として行っていません。切迫した精神状態にある患者さん(重症な不安、抑うつ、自殺願望など)や、行動管理が必要な患者さんなど、緊急に入院治療が必要な方は、適切な入院先へご紹介します。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
040090xxxxxx0x ①急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他)
副傷病なし
101 5.40 6.19 0.00 1.44
0400801199x00x ②肺炎等(1歳以上15歳未満)
手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし
64 4.91 5.69 0.00 4.42
040070xxxxx0xx ③インフルエンザ、ウイルス性肺炎
手術・処置等2なし
55

5.27

5.73 0.00 2.07
080270xxxx1xxx ④食物アレルギー
手術・処置等1あり
50 1.10 2.15 0.00 1.86
080270xxxx0xxx ⑤食物アレルギー
手術・処置等1なし
46 1.22 2.48 0.00 2.96

①は急性気管支炎・急性細気管支炎、②は急性肺炎、③はウイルス性肺炎(RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス等)、④⑤は食物アレルギーの食物アレルギー負荷検査の症例を主に示しています。
入院患者さんは呼吸器感染症、消化器感染症の症例が中心ですが、川崎病や気管支喘息、食物アレルギーなどのアレルギー疾患、てんかんなどの神経疾患、糖尿病や甲状腺疾患などの代謝内分泌疾患も多く受け入れております。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
060160x001xxxx ①鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 73 5.26 4.85 0.00 69.42
060335xx02000x ②胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等
手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし
42 8.40 7.13 0.00 62.02
060150xx03xxxx ③虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 36 5.06 5.45 0.00 37.53
060035xx01000x ④結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、
亜全切除又は悪性腫瘍手術等
手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし
27

14.63

15.02 0.00 70.07
060330xx02xxxx ⑤胆嚢疾患(胆嚢結石など)腹腔鏡下胆嚢摘出術等 23 7.00 6.37 0.00 62.04

①は鼠径ヘルニアにおける腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術、②また⑤は胆嚢炎・胆嚢結石症における腹腔鏡下胆嚢摘出術、③は急性虫垂炎における腹腔鏡下虫垂切除術、④は大腸がんにおける腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術の症例を主に示しています。
当科では全ての外科領域疾患に対応し、地域の方々の医療福祉に貢献できるように日々努力しています。
最も力を入れているポイントは、徹底した低侵襲手術を心がけていることです。
痛みやダメージを与えない内視鏡手術をあらゆる領域で積極的に導入しており、他院と比べても内視鏡手術の比率はかなり高いものとなっています。近年の当科での内視鏡手術の割合は、『食道切除術100%』『胃全摘術100%』『幽門側胃切除術95%』『結腸切除術85%』『直腸切断術及び切除術87%』『胆嚢摘出術96%』『虫垂切除術100%』『成人鼠径ヘルニア85%』『小児鼠径ヘルニア100%』『肝部分切除50%』となっており、年々その比率は高まっています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
160800xx01xxxx ①股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 118 30.84 25.94 65.25 83.30
160760xx97xxxx ②前腕の骨折 手術あり 56 7.13 5.54 0.00 58.50
070230xx01xxxx ③膝関節症(変形性を含む。)人工関節再置換術等 28 33.29 23.56 14.29 76.00
160740xx01xx0x ④肘関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術
肩甲骨、上腕、大腿等 副傷病なし
16 8.88 5.59 0.00 27.63
160700xx97xx0x ⑤鎖骨・肩甲骨の骨折 手術あり 副傷病なし 15 9.40 5.94 0.00 49.60

①は大腿骨近位部骨折、②は前腕骨骨折、③は変形性膝関節症、④は肘関節周囲の骨折、⑤は鎖骨骨折で、いずれも手術症例を示しています。
骨折や脱臼などの外傷は、地域の高齢化により大腿骨近位部(①)や橈骨遠位端(前腕(②))などの骨折が多くなっています。麻酔科の協力のもと当日緊急手術を含め受傷後数日以内の臨時手術が可能です。術後は急性期リハビリテーションを提供し、早期復帰を支援します。特に大腿骨近位部骨折は、平均年齢83.30歳と高齢の患者さんが多く、治療後はリハビリ専門病院等へ転院されることも多くあります。
関節軟骨のすり減りによる膝関節症(③)や股関節症に対しては、人工関節全置換術を行っています。術後平均3週間での退院が可能で、早期復帰を支援します。
入院治療が終了し退院以降は速やかに関連医療施設での円滑な治療継続ができるよう連携しております。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
070341xx020xxx ①脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 頸部 脊椎固定術、
椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。)
 前方椎体固定等 手術・処置等1なし
49 19.31 20.26 10.20 60.96
070343xx01x0xx ②脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、
椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。)
前方椎体固定等 手術・処置等2なし
41 22.93 20.93 19.51 68.34
070343xx97x0xx ③脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 
その他の手術あり 手術・処置等2なし
37 16.35 16.54 2.70 69.11
160100xx97x00x ④頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 28 12.61 9.67 0.00 81.64
070350xx97xxxx ⑤椎間板変性、ヘルニア その他の手術あり 21 15.86 15.61 9.52 55.29

①は頚部脊柱管狭窄症・変形性頚椎症に対する椎弓切除術・椎弓形成術、②は腰部脊柱管狭窄症・変形性腰椎症に対する後方椎体固定術、③は腰部脊柱管狭窄症・変形性腰椎症に対する椎弓切除術・椎弓形成術、④は外傷性慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術、⑤は椎間板ヘルニアに対する椎間板摘出術(後方摘出術)の症例を主に示しています。
伝統的に脊椎脊髄疾患を数多く治療していますが、最近では傷が小さくてすむ頚椎椎弓形成術や顕微鏡下の腰椎手術、さらに圧迫骨折に対する経皮的椎体形成術ならびに変性側弯症に対する脊柱固定術により良好な成績を上げています。
慢性硬膜下血腫は、高齢者に多くみられ、外傷などにより数週間から数か月後に硬膜とくも膜の間にできた血腫によって脳が圧迫される病気です。頭皮を切開し頭蓋骨に小さな穴をあけ(穿頭)、血腫を抽出、さらに洗浄、ドレナージ(排液)を行います。

呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
040040xx97x0xx ①肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 76 9.76 11.51 0.00 68.34
040030xx01xxxx ②呼吸器系の良性腫瘍 肺切除術 気管支形成を伴う肺切除等 - - 9.26 - -
040200xx01x00x ③気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし - 10.18 - -
040200xx99x00x ④気胸 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 9.11 - -
- - - - - - -

①は肺がん・転移性肺腫瘍の手術症例を示しています。
肺がんは、ほぼ全例に胸腔鏡を使用し、4cm 1ヶ所と1.5cm 2ヶ所の皮膚切開のみで肺葉切除を行います。
 手術侵襲の低い胸腔鏡下手術を治療の中心とし、いずれの症例も他院と比較して在院日数は短く、早期の日常生活復帰・社会復帰を目指します。

心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
050180xx02xxxx ①静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 82 3.01 2.78 0.00 69.29
050210xx97000x ②徐脈性不整脈
手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり
手術・処置等2なし 副傷病なし
21 6.71 10.80 0.00 81.33
050050xx99200x ③狭心症、慢性虚血性心疾患
手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 副傷病なし
- - 3.15 - -
- - - - - - -
- - - - - - -

①は下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術(レーザー)の症例で、入院期間は3日を基本としています。
②は房室ブロック・洞不全症候群に対するペースメーカー移植・交換術の症例を主に示しています。
下肢静脈瘤においては、小さな創での低侵襲な手術が可能な最新のレーザーを導入しております。従来の静脈瘤抜去切除術に加え、日帰り手術として高位結紮と硬化療法での治療も行っています。
また、狭心症・心筋梗塞に対する冠動脈バイパス手術や弁膜症に対する弁形成術・弁置換術などの心臓手術、動脈瘤に対する人工血管置換術や末梢血管バイパス術など、幅広く心臓血管手術を行っております。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
020110xx97xxx0 ①白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 213 2.01 2.78 0.00 75.56
020110xx97xxx1 ②白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 34 2.71 5.09 0.00 75.47
020230xx97x0xx ③眼瞼下垂 手術あり手術・処置等2なし - - 3.10 - -
- - - - - - -
- - - - - - -

白内障の手術症例が最も多いです。
白内障とは眼の中の水晶体が濁り視力が低下する病気です。
入院期間は片眼で1泊2日、両眼で3泊4日を基本としていますが、健康な方で家族の協力が得られ通院が可能な方であれば日帰り手術も選択できます。

耳鼻咽喉科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
030400xx99xxxx ①前庭機能障害 手術なし 32 7.06 5.01 0.00 64.09
030250xx991xxx ②睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 28 2.00 2.03 3.57 53.71
030230xxxxxxxx ③扁桃、アデノイドの慢性疾患 21 8.38 7.80 0.00 30.10
030150xx97xxxx ④耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 12 7.33 7.24 0.00 54.33
030428xxxxxxxx ⑤突発性難聴 12 8.75 8.93 0.00 68.08

①はめまい(メニエール病・末梢性めまい・良性発作性めまい)、②は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の睡眠ポリグラフィー検査、③は慢性扁桃炎の手術、④咽頭や唾液腺など耳鼻科領域の腫瘍の摘出手術、⑤は突発性難聴の治療を主に示しています。
②の睡眠ポリグラフィー検査とは、SASや各種の睡眠障害の診断をするために行う検査です。基本1泊2日の入院で、様々なセンサーを取り付け、睡眠中の無呼吸(中枢性・閉塞性)や不整脈、合併症の有無について診断します。当院では、毎日検査が可能ですので、患者さんのライフスタイルに合わせた治療が可能です。当院では、耳鼻咽喉科および呼吸器内科にてPSG検査および治療(CPAP療法)のフォローアップを行っています。

脳神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
010160xx99x00x ①パーキンソン病
手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし
43 16.33 17.72 4.65 76.37
010170xx99x00x ②基底核等の変性疾患
手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし
29 14.24 14.62 0.00 71.55
010060x2990401 ③脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)
手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり
副傷病なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2
26 21.31 16.13 42.31 76.81
010060x2990201 ④脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)
手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり
副傷病なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2
24 16.08 16.16 16.67 72.13
010060x2990411 ⑤脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)
手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり
副傷病1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2
16 22.38 18.24 37.50 81.44

①はパーキンソン病、②は進行性核上性麻痺・多系統萎縮症の症例を主に示しています。
これらの神経難病については、地域の医療機関などと連携し在宅療養を推進しています。通常の精査・加療目的の入院だけでなく、人工呼吸器を装着しているなど介護度の高い患者さんのレスパイト(介護者の休息)入院も受け入れています。
③から⑤は脳梗塞(脳卒中発症3日目以内かつJCS10未満・発症前Rankin Scale 0、1又は2)の症例になります。
③また⑤は脳保護剤エダラボンを投与した症例、④はエダラボンは投与せずリハビリを中心とした治療を行った症例を示しています。
脳梗塞は発症時期やJCS・重症度によりDPCコードが分かれておりますが、当科全体としては脳梗塞の症例が最も多いです。
脳血管障害超急性期の患者に対しては、脳神経外科と連携して適応のある患者にはrt-PAによる血栓溶解療法や引き続いての血管内治療を行っています。
4割程度は転院となっていますが、脳卒中地域連携パスを活用し回復期リハビリ病院などと連携しながら診療を行っています。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
080010xxxx0xxx ①膿皮症 手術・処置等1なし 50 12.60 12.55 0.00 68.00
080020xxxxxxxx ②帯状疱疹 14 11.57 9.00 0.00 75.57
080007xx010xxx ③皮膚の良性新生物 
皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし
- - 4.01 - -
- - - - - - -
- - - - - - -

①は蜂巣炎(ほうそうえん)の症例を示しています。蜂巣炎とは、皮膚の比較的奥深い層に感染が生じた状態です。主に細菌感染が原因です。
②は帯状疱疹の症例を示しています。帯状疱疹とは、水痘・帯状疱疹ウイルスを原因として発症する病気です。初期段階には皮膚がぴりぴりするような痛みを感じ、時間経過とともに赤みや水疱形成などの皮膚症状が現れます。
当科の最近の傾向といたしまして、糖尿病性壊疽をはじめとした複数診療科に関連する疾患が増えており、各科とも協力し、総合病院の良さを活かす治療を行っております。
入院対象は、湿疹、蕁麻疹、乾癬、中毒疹(薬疹を含む)、紅斑類、熱傷、水疱症、糖尿病性壊疽、蜂窩織炎等の細菌感染症、帯状疱疹のウイルス性感染症等となります。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
110080xx991x0x ①前立腺の悪性腫瘍
手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし
93 2.55 2.49 0.00 70.97
11012xxx020x0x ②上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術
手術・処置等1なし 副傷病なし
65 8.54 5.61 0.00 63.52
110070xx0200xx ③膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術
手術・処置等1なし 手術・処置等2あり
59 7.46 7.07 0.00 74.71
110080xx01xxxx ④前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 42 16.90 12.18 0.00 71.88
11012xxx97xx0x ⑤上部尿路疾患 その他の手術あり 副傷病なし 28 6.39 7.38 28.57 71.18

①は前立腺がんが疑われる場合などに行う前立腺針生検法、②は腎結石・尿管結石に対する経尿道的尿路結石除去術(レーザー)、③は膀胱がんに対する経尿道的手術、④は手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」を用いた前立腺癌手術、⑤腎結石・尿管結石を伴う水腎症に対する尿管ステント留置・交換、尿管拡張術の症例を主に示しています。
当科では常に先進的かつ低侵襲な手術に積極的に取り組んでいます。
2005年から腹腔鏡下手術を、さらに2014年からロボット支援手術を中心に、精確で回復の早い手術を心掛けております。多くの手術で2~3週間程度の入院期間で治療が可能です。
また、尿路結石症や前立腺肥大症手術には積極的にレーザー手術を行っております。

呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
040040xx9910xx ①肺の悪性腫瘍
手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし
39 3.05 3.34 0.00 70.64
030250xx991xxx ②睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 35 2.00 2.03 0.00 62.17
040110xxxxx0xx ③間質性肺炎 手術・処置等2なし 31 23.58 18.84 6.45 70.45
030250xx990xxx ④睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1なし 24 2.00 3.22 0.00 65.33
040081xx99x00x ⑤誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 15 29.27 20.84 33.33 85.47

当科では肺がん術後化学療法や、肺がん術後再発、進行肺がんに対する診療を中心に行っています。
①は肺の気管支鏡検査入院です。内視鏡にて病変部位を確認し、組織を採取します。採取した組織を検査し、悪性の有無や治療方針を決定します。入院期間は3日です。
②また④は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の睡眠ポリグラフィー検査やCPAP治療(持続陽圧呼吸療法)です。
睡眠ポリグラフィー検査とは、SASや各種の睡眠障害の診断をするために行う検査です。基本1泊2日の入院で、様々なセンサーを取り付け、睡眠中の無呼吸(中枢性・閉塞性)や不整脈、合併症の有無について診断します。CPAPは鼻マスクを装着し一定の圧力を持続的に加え、睡眠中の気道閉塞を防止する治療法です。当院では、毎日検査が可能ですので、患者さんのライフスタイルに合わせた治療が可能です。
③は間質性肺炎の症例です。間質性肺炎は診療に難渋する疾患です。速やかに診断するために呼吸器外科と連携し、積極的に胸腔鏡下肺生検法を行い診断しております。
⑤は誤嚥性肺炎の症例です。誤嚥性肺炎は飲み込む機能が低下し、食べ物や唾液などが誤って気道内に入ってしまうことから発症する肺炎です。平均年齢が85.47歳となっているように高齢者に多い疾患です。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
050050xx02000x ①狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等
 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし
副傷病なし
104 5.83 4.40 0.00 71.51
050130xx99000x ②心不全
手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし
副傷病なし
81 21.91 17.71 7.41 82.85
050070xx01x0xx ③頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 
 手術・処置等2なし
68 5.99 5.02 0.00 66.28
050050xx99100x ④狭心症、慢性虚血性心疾患
手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし
副傷病なし
56 2.93 3.01 0.00 71.16
050050xx99200x ⑤狭心症、慢性虚血性心疾患
手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし
副傷病なし
47 3.77 3.15 0.00 70.09

①は狭心症に対する経皮的冠動脈形成術・ステント留置術、②は心不全、③は不整脈に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)、④は狭心症に対する心臓カテーテル造影検査、⑤は狭心症に対する心臓カテーテル造影検査+冠血流予備能測定検査等の症例を示しています。
循環器内科が対象としているのは、狭心症や心筋梗塞、心不全、不整脈発作、肺塞栓症など命に直結する疾患です。
当院の特色として、狭心症・心筋梗塞治療の中心となる「冠動脈インターベンション治療(PCI)」を、30年前からコンスタントに行い長期的なアフターケアをしています。
不整脈に対する「カテーテルアブレーション」も2016年4月から開始し、症例数が急増しています。
通常の入院期間は、心臓カテーテル検査は2~3日(表中④,⑤)、経皮的冠動脈形成術とアブレーション治療は4~5日程度(表中①,③)の入院です。
慢性心不全に関してはチームによる心臓リハビリテーション治療を行い、活動能力を高めて生き生きと暮らせることを目指しています。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
060100xx01xx0x ①小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし
376 2.71 2.63 0.00 66.48
060340xx03x00x ②胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等
 手術・処置等2なし 副傷病なし
77 8.96 9.79 0.00 72.81
060020xx04x0xx ③胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術
手術・処置等2なし
51 11.20 8.27 3.92 74.86
060100xx01xx1x ④小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)
  内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病あり
46 2.76 3.57 0.00 72.76
060190xx99x0xx ⑤虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし 45 8.22 8.86 0.00 68.31

①また④は大腸ポリープ(腫瘍)に対する内視鏡的切除術(ポリペクトミー・EMR)で、当院で最も件数の多い症例です。治療は当日入院で1泊2日から2泊3日を標準としています。④の方は、あわせて心不全や心房細動などの管理が必要であった症例を示しています。
②は総胆管結石・胆管炎に対する内視鏡的治療(除去術・破砕術)、③は早期の胃がんに対する内視鏡的切除術(EMR・ESD)の症例です。
⑤は虚血性腸炎の症例です。虚血性腸炎とは、大腸に血流障害が生じ、突然の腹痛、それに続く下痢・下血がみられます。高齢者に多い疾患です。
  それぞれの専門分野のエキスパートが切磋琢磨しながら、すべての消化器疾患をチーム全体で診療する体制をとっています。
また、消化管出血・急性胆管炎・急性膵炎をはじめとした消化器系救急疾患には、当院の救急外来や外科と密に連携して、24時間体制で対応しています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類基準(※) 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 67 - 16 15 - 19 1 7
大腸癌 23 - 61 62 13 33 1 7,8
乳癌 23 15 - - - 12 1 7
肺癌 40 13 17 55 - 94 1 7,8
肝癌 20 15 16 10 - 35 1 7

※病期分類基準 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

この表は5大癌について、初発患者のUICC TNM分類による患者数、および再発患者の患者数を示しています。(患者数は延患者数)
UICC TNM分類とは、癌の進行度を示す分類法の一つです。
 がんがどのくらいの大きさになっているか(T)、周辺のリンパ節に転移しているか(N)、別の臓器への転移はあるか(M)、この3つの要素を組み合わせてStageが0~Ⅳに決められます。Stageの数値が大きいほどがんが進行している状態です。

不明に分類されているものについて、検査入院や入院中に検査結果が出なかった、入院中の情報だけでは病期分類ができなかったことなどが考えられます。また表には記載しておりませんが、Stage0(上皮内癌)の件数は大腸癌17件・乳癌2件・肺癌11件です。

 健診センターでの早期発見から、内視鏡および外科的手術治療、化学療法、放射線治療そして緩和ケアにいたるまで、すべての領域のすべてのステージのがんに、一貫した密度の高いがん診療を提供しています。
当院では各領域の専門医が、からだに優しい高度な鏡視下手術を積極的に行っております。
  適応症例には積極的にロボット支援手術も行っています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 25 8.40 49.72
中等症 95 16.32 78.25
重症 31 16.32 82.97
超重症 11 24.91 82.45
不明 0 0.00 0.00

肺炎の重症度分類A-DROPスコアを用いて分類しています。
Age(年齢)…男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration(脱水)…BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration(呼吸)…SpO2‹=90%(PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害)…意識障害あり
Pressure(収縮期血圧)…収縮期血圧90 mmHg以下
 5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点。

軽症:0点の場合。
中等症:1~2点の場合。
重症:3点の場合。
超重症:4~5点の場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。
(20歳以上で、肺炎球菌など主に細菌性の肺炎が集計の対象です。ウイルス性や誤嚥による肺炎は含まれておりません。)


中等症が最も多く全体の約60%を占めており、約75%程度が中等症以下です。
軽症の平均在院日数が8.4日で平均年齢が49.72歳と比較的若いのに対し、重症度が上がるにつれて平均年齢も上がり、平均在院日数も延びる傾向にあります。

市中肺炎とは、日常生活をしている人に発症した肺炎をいいます。
  高齢者の肺炎では、発熱や咳・たんなどの典型的な症状がはっきり現れないことが多く、肺炎と気づかないうちに重症化する危険性があります。
体力・免疫力が低下した高齢者では、症状が急激に進行し、命に関わることがありますので、いつもと様子が違うなど気になる症状があれば、早めに受診しましょう。

脳梗塞の患者数等

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ICD10 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
I63$ 3日以内 142 28.28 78.18 41.89
I63$ その他 - - - -

およそ96%が発症日から3日以内の入院です。
平均年齢が78.18歳と高齢の患者さんが多く、4割程度はリハビリ専門病院等に転院されることもあります。
在院日数は重症度や治療によって異なりますが、約50%は20日以内に、約70%は30日以内に退院しています。

脳卒中の患者は近年ますます増加の一途をたどっています。
脳卒中は日本人の死亡原因の上位であり、死亡を免れたとしても重い後遺症が残る可能性のある病気です。
脳卒中の治療は早ければ早いほど効果が上がります。
手足に力が入らない、しびれる、ろれつが回らない、言葉が出ないなど脳卒中が疑われる症状があれば、一刻も早く受診をしましょう。

当院では、脳神経内科・脳神経外科・救急診療科・放射線科・リハビリテーション科と密に連携し、急性期病棟での入院診療や大津市内の急性期病院、回復期リハビリ病院、療養型病院、大津市医師会、保健所との連携のもと脳卒中連携パスの運用を開始し、集中的かつ包括的なチーム診療に取り組んでいます。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K616-4 ①経皮的シャント拡張術・血栓除去術 10 1.60 7.70 20.00 71.70
K610-3 ②内シャント又は外シャント設置術 - - - - -
K386 ③気管切開術 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -

循環器内科・心臓血管外科と連携し、血液透析を行う上で必要なシャントの設置を行っております。
腎不全が重症になると老廃物や水が体にたまってしまうため、血液透析を行い、1分間に約200mLもの大量の血液を体から透析器に取り出し、老廃物や余分な水分などを取り除いて再び体に戻します。ですが、大量の血液を持続的に取り出すことが難しいため、人工的な血液の取り出し口が必要になります。そこで「シャント」という血液が本来通るべき血管とは別のルートを人工的に作り、血液透析を行えるようにします。
①の手術は、作成したシャントに血栓が詰まってしまった場合に行います。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K672-2 ①腹腔鏡下胆嚢摘出術 78 1.22 7.47 1.28 64.73
K634 ②腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 62 1.11 3.13 0.00 68.52
K719-3 ③腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 40 3.68 15.08 2.50 71.25
K718-21 ④腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 36 0.50 3.56 0.00 37.53
K6113 ⑤抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用
植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合)
22 5.27 8.82 4.55 65.50

①は胆嚢炎・胆嚢結石症・胆嚢ポリープ、②は鼠径ヘルニア(脱腸)、③は大腸がん、④は急性虫垂炎(盲腸)に対する手術です。⑤は抗がん剤を効率的に投与するための機器を皮膚の下に埋め込む手術です。
『キズの小さな腹腔鏡手術を積極的に取り入れています』
キズが小さく痛みの少ない患者さんに優しい内視鏡手術を、麻酔科の協力のもと食道がん、胃がん、大腸がん、肝がんなどの悪性疾患、胆石症、食道裂孔ヘルニアや鼠径ヘルニア、腹壁ヘルニアなどの良性疾患、さらに虫垂炎や急性胆のう炎、腸閉塞などの救急症例を含め、可能な限り積極的に施行できる体制を整えています。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K0461 ①骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 88 2.67 26.00 53.41 79.47
K0462 ②骨折観血的手術(前腕、下腿、手舟状骨) 48 2.81 21.21 0.00 54.65
K0483 ③骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕、下腿) 48 1.02 2.40 0.00 53.54
K0811 ④人工骨頭挿入術(肩、股) 43 2.58 26.49 72.09 82.09
K0821 ⑤人工関節置換術(肩、股、膝) 43 2.12 29.16 13.95 72.16

①②は各部位における骨折部分(体内)に対し、プレート・ボルト・ワイヤー等を挿入し固定する手術、③は①②で使用した挿入物を除去する手術、④⑤は関節機能を司る骨が骨折や変形してしまった際に人工関節に取り替え、関節機能の再建を図る手術です。
外傷、関節外科、手外科・末梢神経外科について、最新の治療法を積極的に取り入れています。また低侵襲手術を各領域に取り入れ、早期での社会復帰を目指して治療しています。
地域の高齢化に比例し、大腿骨近位部骨折・橈骨遠位端骨折などの骨折が多くなっています。麻酔科の協力のもと当日緊急入院を含め、受診後数日以内の臨時手術が可能です。術後は急性期リハビリテーションを提供し、早期復帰を支援しています。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K1425 ①脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 43 5.93 15.86 4.65 67.91
K1426 ②脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 43 3.98 19.02 23.26 63.16
K1423 ③脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定) 38 1.95 18.82 15.79 67.87
K164-2 ④慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 31 0.48 15.29 0.00 79.74
K1342 ⑤椎間板摘出術(後方摘出術) 22 1.73 13.27 9.09 55.73

脊柱は体を保持する、移動を助ける、脊髄・神経を保護するといった重要な役割を担っています。しかし、外傷、炎症、変形、変性、腫瘍などが原因で、不安定性、変形、痛み、麻痺を引き起こし、本来の役割を果たせなくなる場合があります。その役割を取り戻すために、病態に合わしあらゆる方法で椎骨の間を固定する①②③⑤の手術を行っています。
 伝統的に脊椎脊髄疾患を数多く治療していますが、最近では傷が小さくてすむ頚椎椎弓形成術や顕微鏡下の腰椎手術、さらに圧迫骨折に対する経皮的椎体形成術ならびに変形側弯症に対する脊柱固定術により良好な成績を上げています。
④は慢性硬膜下血腫に対する手術です。頭皮を切開し頭蓋骨に小さな穴をあけ(穿頭)、血腫を抽出、さらに洗浄、ドレナージ(排液)を行います。

呼吸器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K514-21 ①胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 43 2.74 5.35 0.00 67.42
K514-23 ②胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 24 2.29 8.29 0.00 70.25
K5132 ③胸腔鏡下肺切除術(その他) 15 2.80 4.47 0.00 69.07
K5131 ④胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 12 6.83 6.25 0.00 46.17
K514-22 ⑤胸腔鏡下悪性腫瘍手術(区域切除) - - - - -

①②⑤は肺がん・転移性肺がんの切除手術、③肺良性腫瘍の切除手術、④は気胸に対する切除手術です。
 手術侵襲を少なく、治療効果は大きくなるような手術を心掛けています。
肺がんは、ほぼ全例に胸腔鏡を使用し、通常4cm1ヶ所と1.5cm2ヶ所の皮膚切開のみで肺葉切除を行います。肉体的労働の方以外は退院直後から、手術前とほぼ同様の社会生活が可能です。

心臓血管外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K617-4 ①下肢静脈瘤血管内焼灼術 80 1.01 1.00 0.00 69.26
K597-2 ②ペースメーカー交換術 14 1.00 3.14 0.00 82.79
K5972 ③ペースメーカー移植術(経静脈電極) 12 3.75 7.17 0.00 80.17

①は下肢静脈瘤に対し行う手術です。非常に径の細い光ファイバーを静脈に挿入し、その先端からレーザー光を照射して、内側から静脈を閉塞する治療法です。当院では、最新の低侵襲な血管内レーザー治療を導入しております。
③は房室ブロック・洞不全症候群の治療法の一つで、心臓に電気刺激を与えて心拍動を起こさせる装置(ペースメーカー)を体内に設置する手術です。②はその設置したペースメーカーのバッテリー消耗等に対し行う手術です。
他にも、人工心肺を用いない「心拍動下冠動脈バイパス術(オフポンプ:OPCAB)」、抗凝固療法を必要としない「僧房弁形成」や小皮膚切開法による「腹部大動脈瘤手術」など低侵襲で最新の術式を積極的に導入しています。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K2821ロ ①水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 243 0.00 1.10 0.00 77.21
K2801 ②硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) - - - - -
K2191 ③眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) - - - - -

①は白内障に対し行われる手術です。-
白内障手術は、水晶体の濁りを取り除き、人工の水晶体を移植する手術を行います。白内障の進行や他の合併症の有無によって個人差がありますが、通常の場合、手術時間は10~30分程度となっています。入院期間は片眼で1泊2日です。また、健康な方で家族の協力が得られ通院が可能な方であれば日帰り手術も選択できます。
白内障の手術件数が圧倒的に多いですが、そのほか翼状片手術、眼瞼手術なども行っています。

耳鼻咽喉科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K3772 ①口蓋扁桃手術(摘出) 22 1.00 6.36 0.00 29.55
K340-5 ②内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) - - - - -
K3892 ③喉頭・声帯ポリープ切除術
(直接喉頭鏡又はファイバースコープによるもの)
- - - - -

①は慢性扁桃炎に対する摘出術です。
 耳鼻咽喉科では、耳・鼻・のど・頸部の臓器(唾液腺や甲状腺)を扱います。重要な機能を多く含む領域を扱うことから、治療においては根治性と機能温存をいかに両立できるかが大きな課題となります。
慢性副鼻腔炎に対しては患者さんのダメージを最小限に抑える内視鏡手術を行っています。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K7811 ①経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 68 2.79 5.75 1.47 62.53
K783-2 ②経尿道的尿管ステント留置術 63 2.05 7.17 17.46 72.76
K8036イ ③膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 58 1.66 5.16 0.00 74.72
K843-4 ④腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 42 2.64 13.26 0.00 71.90
K773-5 ⑤腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 16 3.06 9.25 0.00 70.13

①は腎結石症・尿管結石症の結石除去手術、②尿管狭窄に対し拡張させるためカテーテルを留置する手術、③は比較的小さい膀胱がんに対し病巣を取り除く手術、④前立腺がんに対するダヴィンチ(ロボット支援)を用いた全摘手術、⑤腎がんに対するダヴィンチ(ロボット支援)を用いた腎部分切除術です。
2005年から腹腔鏡下手術を、さらに2014年からロボット支援手術を中心に、精確で回復の早い手術を心掛けております。多くの手術で2~3週間程度の入院期間で治療が可能です。
また、尿路結石症や前立腺肥大症手術には積極的にレーザー手術を行っております。

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K5493 ①経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 86 2.09 3.07 0.00 71.35
K5951 ②経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 57 2.09 3.70 1.75 68.02
K616 ③四肢の血管拡張術・血栓除去術 25 1.80 7.24 4.00 73.80
K5492 ④経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 18 2.06 13.83 5.56 74.50
K5491 ⑤経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 14 0.07 28.00 7.14 72.21

①④⑤は狭心症や心筋梗塞に対して、その原因となっている冠動脈の狭窄・閉塞部を血管の中からステントで拡張する方法が、経皮的冠動脈ステント留置術です。
②は心房細動・粗動や上室性頻拍や心室性頻拍発作などの不整脈に対して、血管の中から特殊なカテーテル(アブレーションカテーテル)を心臓内に到達させ、カテーテルから高周波電流を流し不整脈の回路を焼灼することによって発作の元を封じる方法です。
③は下肢の歩行障害や血流不全や足指の難治性潰瘍、腎性高血圧に対して、その原因となっている動脈の狭窄・閉塞を血管の中からバルーンやステントで拡張する治療です。

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用
パス
K7211 ①内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 395 0.14 1.54 0.00 67.22
K688 ②内視鏡的胆道ステント留置術 59 2.58 10.81 3.39 73.95
K6532 ③内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 54 1.13 9.02 3.70 74.04
K721-4 ④早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 30 0.97 5.87 0.00 68.57
K654 ⑤内視鏡的消化管止血術 29 0.38 11.62 6.90 73.31

①は大腸ポリープに対し内視鏡を用いて切除する手術です。治療当日入院で1泊2日から2泊3日を標準としています。大腸はポリープの好発部位であるため、手術件数が最も多くなっています。
②は胆管狭窄・胆管炎・総胆管結石に対し行います。胆管の狭窄部に結石が詰まり胆管炎等を引き起こすため、狭窄部にステントを用いて拡張する手術です。
③は早期胃癌に対し粘膜下層まで内視鏡を用いて切除する手術です。
④は早期大腸癌に対し行います。内視鏡を用いて粘膜下にボスミン添加生理食塩水などを注入し、粘膜を浮かせて癌組織を切除する手術です。
⑤は消化管出血、出血性胃潰瘍等に対し行う手術です。内視鏡を用いて消化管の出血部位を確認し、止血クリップなどにより止血します。
消化管出血・急性胆管炎をはじめ急性膵炎など消化器系救急疾患には、当院のERおおつ(救急外来)や外科と密に連携して、24時間体制で対応しています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 37 0.48
異なる 43 0.56
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 20 0.26
異なる 12 0.16

◆敗血症

敗血症の原因は感染です。体の中に細菌(病原体)が繁殖し、組織や臓器を障害し、敗血症を引き起こします。
たいてい肺の感染症(肺炎)、尿路感染症、皮膚および腸管の感染などと関係しています。
また、高齢者や悪性腫瘍・糖尿病・自己免疫性疾患などの病気がある方は、敗血症になるリスクが高くなります。
敗血症は、ICUでの全身管理が必要な場合もあり、ショックや著しい臓器障害をきたす場合は死に至る重篤な疾患です。
当院では、発症患者の約25%が死亡退院となっています。

入院契機と「同一」とは、入院時には発症しており、その病気を治療目的とした場合、
入院契機と「異なる」とは、併発していたか入院中に発症した場合などが考えられます。

◆手術・処置などの合併症

手術・処置後の合併症には細心の注意を払っておりますが、どうしても一定の割合では起こり得ます。
ただし、合併症といっても縫合不全や創部感染といったものだけではなく、この分類の中には人工関節ゆるみや透析シャント狭窄など長い時間の経過とともに起こってしまうものもあります。
入院契機と「同一」とは、手術・処置後後日入院となった場合、入院契機と「異なる」とは入院中に発症した場合などが考えられます。

  ※ICD10別 主な内訳(注:合計5件以下は省略)

T814 処置に続発する感染症,他に分類されないもの(例:術後腹腔内膿瘍、術後創部感染)
入院契機と同一 8件(0.10%)、異なる 1件(0.01%)

播種性血管内凝固症候群およびその他の真菌感染症については、症例数10件未満のため省略

更新履歴

2020/09/30 2019年度DPCデータに基づく『病院指標の公表』アップしました。
  • 厚生労働省「病院情報の公表の集計条件等」に基づきDPCデータを集計し、公表しております。
  • 2019年4月1日から2020年3月31日までの退院患者で一般病棟に入院した患者が対象(一部対象外あり)
  • 患者数10件未満は“ - ”を表記しています。
  • 「診断群分類別患者数等」および「診療科別主要手術別患者数等」について
    集計上、上位の患者数が全て10件未満の診療科は表記しておりません。