プロクターとは ロボット支援手術による十分な経験と実績を持ち、安全に指導できると認定された指導医です。
当院には泌尿器科と一般・乳腺・消化器外科にプロクターが在籍しています。
現在当院泌尿器科では前立腺がん、腎細胞がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、骨盤臓器脱、腎盂尿管移行部狭窄症に対し積極的にロボット支援手術を行なっております。
常勤医師 4 名のうち、3 名がロボット支援手術の指導資格(プロクター)を有しており、低侵襲で、根治度の高い手術を安心して受けていただけると考えています。
またそれ以外の泌尿器科疾患についても、より低侵襲でより根治的な治療を行うよう日々精進しております。
全スタッフが高い専門性と豊富な知識に基づきながら、自分の家族を診療するのと同じ気持ちで、地域の皆様に寄り添った医療を提供できるよう努めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ロボット支援手術において、拡大視野による精確性、患者さんへの低侵襲性および整容性といった長所の一方で、技術革新が並行しているにも関わらず、臓器・血管損傷など術中・術後に追加治療を必要とするレベルの合併症が0.5ないし1.0%の頻度で発生しており、その多くは経験の少ない医師とその施設で起こっています。鏡視下手術の大きな課題のひとつが“安全な鏡視下手術特有の技術を早く習熟させるトレーニング”です。
当院では、“若手医師が実臨床で術者たりうる鏡視下手術の基本技術を身につけるためのトレーニング施設”および“若手・中堅医師が各学会における腹腔鏡手術の技術認定医取得を目指すトレーニング施設”としての先進的なドライラボセンター「高度鏡視下トレーニングセンター」を設置しております。
各診療科において患者さんに安全かつ低侵襲で治療効果の優れた鏡視下手術を実施できるよう若手・中堅医師および指導医全員で研鑽していく所存です。
前立腺がんは増加傾向にあり、2019年にがんと診断された男性の中ではもっとも多いがんとなっています。ただ比較的進行が緩やかで、早期発見ができれば十分に根治が望めます。
前立腺は膀胱の下、お腹の一番底の狭い場所にあります。従来の開腹手術では非常に見えにくく、出血も多い手術でしたが、患者さんの負担が少ない腹腔鏡手術に、ロボット機能を追加したことで、従来不可能とされていた角度からの観察や、「つかむ」「切る」といった医師の指先やメスの機能を持つ鉗子の自在で精密な動きを可能にしたのが手術支援ロボット「ダヴィンチ(da Vinci)」です。
泌尿器疾患で困られている患者様に貢献できるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
当院では2014 年度から手術支援ロボット「ダヴィンチSi」が導入されており、2022年12月に最新の「ダヴィンチXi」に更新されました。より安全で迅速なセットアップが可能となり、今まで以上に安心、低侵襲な治療の提供が実現できるようになりました。
外科領域においては、大腸がん、胃がんのロボット手術を行っており、患者さんの病態に応じ根治性を重視した大腸疾患治療を提供しております。
ロボット支援手術のメリットとして①体内に挿入するロボットの「手」が多関節であること、②術者は3D 立体画像モニター下にコンソールシートで座位にて安定した姿勢で手術が行えること、③術者の手ブレ防止機能がついていること、が挙げられます。このため、従来の開腹手術や腹腔鏡下手術と比較して、より繊細で正確な操作が可能となり、出血量の減少、周術期合併症の減少が期待できます。
患者様にとっても、我々にとってもロボット手術のメリットは非常に大きいと考えています。
私は、2011年12月にがん看護専門看護師の認定を受けました。がん看護専門看護師は、それぞれが専門分野(サブスペシャリティ)を持っており、私は緩和ケアを中心に携わっています。
現在患者相談支援室に所属し、緩和ケアチーム、がん相談などを含めて、患者さん・ご家族が穏やかに、その人らしく生活出来るように、様々な専門職の方と連携しながら対応しています。病気に伴う体やこころのつらさを抱えている時、可能な限りつらさを和らげ、その状況に向き合う方法を、患者さんやご家族、日々ケアにあたっている医療者の方と一緒に考え、お手伝いができればと思っています。
私は2011年に、がん化学療法看護認定看護師として認定され、同年9月より外来にて勤務しています。がん化学療法分野では、新たな抗がん剤の開発や適応の拡大があり、従来の副作用に加え新たな副作用が出現するなど変化してきています。同時に、副作用に対する薬剤の開発も進み、より苦痛を緩和して治療が受けられるようになってきています。私は、治療に関する不安や副作用による苦痛を少しでも緩和し、安全・安楽に治療を受けられる環境を提供できるようにすることを心がけ、日々の看護を行っています。また、がん化学療法分野における質の向上のため、院内・外で研修の企画・運営や相談の対応をしています。
緩和ケアとは、病気に伴う身体や心のつらさを和らげ、自分らしい生活を送ることができるよう支えていくことです。つらい症状を抱えながらも最期まで生を全うしようとする患者さんや、大切な人のために何かできないかと願うご家族の支えになりたいという思いで、日々ケアをしています。
現在は緩和ケア病棟に勤務し、様々な専門職と連携しながら、患者さんとご家族の希望に寄り添うケアが行えるよう努めています。外来・入院・自宅と切れ目なく緩和ケアが提供できるよう、院内外での研修会の企画・運営を通して、緩和ケアの普及や質の向上を目指していきたいと考えています。
近年、がん薬物療法の進歩は目覚ましく、次々と新しい薬剤が開発されています。がん治療におけるがん薬物療法は重要な位置を占めている一方で、治療に伴う副作用症状は多種多様であり、その多くが患者さんにとって苦痛を伴うものです。
また、治療は長期間にわたることが多く、治療の場も入院から外来・在宅に移行しています。
がん薬物療法を受ける患者さんをとりまく環境はめまぐるしく変化しており、日常生活と治療を両立しながら、心身ともにできるだけ苦痛なく過ごせることが重要であると考えます。
そして、そのために私たち医療者が果たせる役割も多くあると感じています。
私は2020年にがん化学療法看護認定看護師として認定を受けました。
卒後2年目よりがん薬物療法にたずさわっており、多くの患者さんから様々なことを教えていただきました。
治療に伴う苦痛を緩和する方法は日々進歩しています。患者さんの当たり前の日常を守りながら治療を継続できるよう、ともに考え、ともに歩んでいきたいと思っています。
がん領域の治療は飛躍的に進化しており、免疫療法やゲノム医療が登場したことで治療成績が格段に向上し、長期で治療を受ける方が増えているのを実感しています。しかし、効果もさることながら副作用が多彩なため、これを如何に上手くコントロールするかが治療継続の鍵であり、疎かにしてしまうと生活の質や生命予後に大きく影響します。
がん専門薬剤師は適切な薬物療法と副作用管理を通じて、よりよい治療結果と生活の質の向上を患者さんと共に考える薬剤のエキスパートでありたいと考えています。
このページを見て頂いた方の中には、がんと診断され不安や戸惑いを感じておられる方がおられると思います。薬物療法に不安があったり困っている、そんな時は是非がん専門薬剤師にご相談ください。
がん薬物療法は医療の中でも成長が著しい分野の一つです。がん専門薬剤師は薬物療法の専門家として、より良質かつ安全ながん薬物療法を患者さんに提供することを目的とした資格です。
抗がん剤治療を行う前、ほとんどの患者さんは「副作用はつらいんでしょう?」とおっしゃいます。確かに治療は大変ですが、最近では、副作用を予防したり、症状を和らげることで日常生活との両立を目指すことができます。また、新しいお薬の登場で、今までとは異なる仕組みの副作用が生じることもわかっています。これらの多彩な副作用をコントロールしつつ、治療を継続できるよう支えていくことも、大切な役割のひとつです。
私は2021年にがん専門薬剤師に認定されました。今は、外来化学療法部で働いています。治療中の方はもちろん、抗がん剤治療を受けるか迷っている方、副作用などの情報を知りたい方などのご相談も対応しています。
患者さんとその大切な方々が素敵な日常を送れるように、これからもサポートしていきたいと思います。
緩和医療は現在では、がん治療と同時に行う医療として位置付けられています。その中でも緩和薬物療法は必要な薬を効果的に用いて、痛みやその他の苦痛症状を改善し、患者さんが自らの人生を積極的に生きていけるよう支援する役割があります。私は、緩和薬物療法認定薬剤師として患者さんの価値観を大切にしながら、より有効かつ安全な薬物治療ができるよう緩和ケアチームの一員として日々関わっています。がん治療に限らず、薬に対して気になることや心配なことなども含めて、薬物治療の支援ができればと思っています。